社会保険の資格喪失日は「退職日の翌日」です。このため、月末に退職すると退職月分の健康保険・厚生年金保険料がかかり、月末の前日に退職すると会社の社会保険では退職月分がかかりません。
ただし、月末前日に退職すれば必ず1か月分得するわけではありません。退職後の国民健康保険・任意継続・家族の扶養や、60歳未満なら国民年金の保険料が同じ月から発生する可能性があります。
3月30日退職と3月31日退職の違い
| 退職日 | 資格喪失日 | 会社の社会保険料 |
|---|---|---|
| 3月30日 | 3月31日 | 原則として3月分はかからない |
| 3月31日 | 4月1日 | 3月分までかかる |
保険料は日割りではなく月単位です。資格喪失日の属する月の前月分まで納めます。
最終給与から2か月分引かれることがある
会社が当月の給与から前月分の保険料を控除している場合、月末退職では、最終給与から前月分と退職月分の2か月分が控除されることがあります。
控除額が急に増えても二重払いとは限りません。給与明細で何月分の健康保険料・厚生年金保険料なのかを確認し、不明なら会社の給与担当者へ内訳を聞いてください。
退職後の保険を含めて比較する
月末前日に退職すると、その翌日から会社の健康保険は使えません。退職月の末日に別の健康保険へ加入することになるため、次の保険料が発生する場合があります。
- 国民健康保険
- 会社の健康保険の任意継続
- 再就職先の健康保険
- 60歳未満の場合は国民年金
家族の健康保険の扶養に入れれば本人の健康保険料は通常発生しませんが、収入条件や加入日の確認が必要です。65歳以上では国民年金の強制加入は原則ありませんが、健康保険の切替は必要です。
厚生年金の加入月も1か月変わる
月末退職で退職月分の厚生年金保険料を納めれば、その月は厚生年金の加入期間として年金額へ反映されます。月末前日退職で退職月分を納めない場合、その月は会社の厚生年金加入月になりません。
保険料の差だけでなく、将来の老齢厚生年金額、障害厚生年金・遺族厚生年金の要件、再就職日との空白も確認してください。
退職日を決める前の確認項目
- 就業規則や雇用契約で退職日を選べるか
- 最終給与から控除される保険料の対象月
- 退職翌日から入る健康保険とその保険料
- 60歳未満なら国民年金の加入手続き
- 有給休暇、退職金、賞与、失業給付への影響
退職日は本人だけで自由に動かせない場合があります。会社と合意した正式な退職日が離職票や資格喪失届へ記載されます。
手続きと相談先
退職後の健康保険は原則として退職翌日から切替が必要です。任意継続は資格喪失日から20日以内に申請します。国民健康保険は市区町村、家族の扶養は家族の勤務先、厚生年金の加入記録は年金事務所へ確認してください。


