住居確保給付金|対象・対象外・相談先と使えない費用

住まい・生活

制度:全国制度(申請先・支給上限は自治体確認)
手続:申請必要
内容:給付(家賃相当。原則として貸主等へ直接支給)
状態:制度運用中/自治体の相談窓口で確認

離職や廃業、本人の責任によらない収入減少で家賃の支払いが難しくなったときに、まず確認したい制度が住居確保給付金です。賃貸住宅の家賃相当額を、原則として自治体から大家・管理会社などへ直接支払います。

ただし、誰でも家賃全額を受け取れる制度ではありません。世帯の収入・預貯金、住居の状況、離職や減収の理由、求職活動などの要件があります。家賃滞納や退去が迫っている場合は、先に自立相談支援機関へ相談してください。

この記事は2026年8月3日時点の公式情報を基に、家賃補助と転居費用補助の対象・対象外、支給額の考え方、必要書類、申請手順を整理します。

この給付で家計に何が起きるか

確認項目 家賃補助の場合
支援の種類 もらえる支援
誰に支払われるか 原則として自治体から貸主・不動産仲介業者などへ直接支払われる
家計への効果 一定期間の家賃負担が軽くなる
自分で負担するもの 支給上限を超える家賃、共益費、管理費、駐車場代など
手続き 自立相談支援機関への相談・申請が必要

給付金プラスでは、住居確保給付金を「もらえる支援」に分類します。ただし、申請者の口座へ自由に使える現金が振り込まれる給付ではありません。自治体が家賃相当額を貸主などへ支払うことで、申請者の家賃負担を軽くします。

また、家賃全額が無条件で支払われるわけではありません。自治体ごとの支給上限を超える部分や、共益費などの対象外費用は自分で負担します。支給決定前の滞納家賃がすべて解消される制度とも限らないため、退去期限が迫っている場合は最初の相談時に伝えてください。

ほかの支援も家計への効果から探したい方は、給付金プラスの使い方|5つの支援分類から探すをご覧ください。家賃以外にも仕事、食費、公共料金などの問題が重なっている場合は、生活困窮者自立支援制度の相談窓口でまとめて相談できます。

先に確認するポイント

確認項目 制度の概要
対象になり得る人 離職・廃業から2年以内、または本人の責任・都合によらない減収で家賃を失うおそれがある人
家賃補助 自治体ごとの上限額まで、原則3か月。延長を含めて最長9か月
転居費用補助 家計改善のため家賃が安い住宅へ移る必要がある人。対象費用と上限は要確認
相談先 現在地を担当する自治体の自立相談支援機関

住居確保給付金とは

住居確保給付金は、住まいを失った、または失うおそれがある人に、一定期間、家賃相当額を支給する制度です。生活困窮者自立支援法に基づく給付で、支給上限は生活保護制度の住宅扶助額を基に市区町村・世帯人数ごとに定められます。

家賃補助分は、申請者の口座へ自由に使える現金として振り込まれるのではなく、原則として自治体から賃貸人や不動産仲介業者などへ直接支払われます。食費、医療費、電気・ガス料金、借入れ返済などを補う制度ではありません。

対象になるために確認したい条件

主な条件は次のとおりです。最終的な対象判定は、申請先の自立相談支援機関が行います。

  • 主たる生計維持者が、離職・廃業から2年以内である
  • または、本人の責任・都合によらない休業などにより、給与等を得る機会が離職・廃業と同程度まで減少している
  • 直近の世帯収入が、自治体の基準額と家賃額を合計した額を超えない
  • 世帯の預貯金などの合計が、自治体の定める上限以内である
  • ハローワーク等への求職申込みと求職活動など、決められた活動要件を満たす

自営業者は、必ず廃業や転職をしなければならないとは限りません。ハローワーク等への求職活動に代えて、事業再生に向けた活動が認められる場合があります。

学生など、主たる生計維持者に当たらない場合は、一般的には対象になりにくいとされています。ただし例外もあるため、生活を支えている事情を含めて窓口で確認してください。

収入と支給額の考え方

支給額は自治体と世帯人数によって異なります。厚生労働省の案内では、次のように計算します。

世帯収入の状態 支給額の考え方
収入が基準額以下 実際の家賃額。ただし自治体の住宅扶助上限まで
収入が基準額を超える 基準額+家賃額-世帯収入。ただし自治体の住宅扶助上限まで

基準額、家賃上限、資産上限は自治体や世帯人数で変わります。「月収がこの金額なら必ず対象」と全国一律の金額で判断せず、相談窓口で確認してください。

支給期間と求職活動の条件

家賃補助の支給期間は原則3か月です。要件を満たして延長できる場合があり、最長9か月までです。

受給中は、相談機関との面接、ハローワークでの職業相談、企業への応募などの活動が必要になります。厚生労働省の案内には、自立相談支援機関の面接を月4回以上、ハローワーク等での職業相談を月2回以上、企業等への応募を週1回以上行う例が示されています。個別の回数や報告方法は自治体の指示に従ってください。

活動要件を満たせない事情がある場合は、黙って活動を止めず、担当者へ早めに相談してください。

支給の対象外・自分で負担する費用

家賃補助の対象は、原則として居住用の賃貸住宅にかかる家賃です。次の費用は家賃補助には含まれません。

  • 敷金
  • 共益費・管理費
  • 駐車場代
  • 店舗・事務所など事業用物件の費用
  • 家賃上限を超える部分

店舗兼住宅でも、賃貸借契約書で住居部分と店舗部分が区分されていれば、住居部分だけが対象になり得ます。契約書の記載が不明確な場合は、申請前に相談してください。

転居費用の補助は別に確認する

2025年4月から、収入が大きく減少し、家計を立て直すために家賃の安い住宅へ転居する必要がある人を対象として、転居費用を補助する仕組みも設けられています。家賃補助とは別に、転居によって家計が改善する必要性を相談支援の中で認めてもらう必要があります。

主な対象経費の例は、次のとおりです。

  • 転居先への家財の運搬費用
  • 礼金、仲介手数料、家賃債務保証料、住宅保険料
  • 転居前の住宅にかかるハウスクリーニングなどの原状回復費用
  • 鍵交換費用

一方、敷金、契約時に支払う前家賃、家具・家電などの購入費は対象外となる費用の例です。支給上限や対象経費の細部は自治体で確認してください。

転居費用補助を利用する場合は、家計改善支援または自立相談支援で転居の必要性が認められ、証明書の交付を受ける手続きが必要になることがあります。先に新居を契約したり、引っ越しを済ませたりせず、必ず事前に相談してください。

転居費用補助の対象費用・対象外・申請前の注意点は、住居確保給付金の転居費用補助の記事でも整理しています。

申請前にそろえるもの

必要書類は自治体で異なります。まず相談予約を取り、窓口の案内に従ってください。一般に確認されるものは次のとおりです。

  • 本人確認書類
  • 世帯の収入が分かる資料
  • 預貯金の残高が分かる資料
  • 賃貸借契約書
  • 離職・廃業または減収の事情を確認できる資料
  • 家賃の支払い状況が分かる資料

離職票などがまだ手元にない場合や、書類が一部そろっていない場合も、家賃滞納や退去の期限が迫っているなら先に事情を伝えてください。必要書類の代替や、他の支援を案内してもらえる場合があります。

申請から支給までの流れ

  1. 現在住んでいる市区町村の自立相談支援機関を探す
  2. 収入、預貯金、家賃、離職・減収の状況を相談する
  3. 家賃補助か転居費用補助か、利用する支援を確認する
  4. 申請書と必要書類を提出する
  5. 支給決定後、自治体から賃貸人などへ支払われる
  6. 受給中は、求職活動などの要件と報告を継続する

申請前に家主や管理会社へ「住居確保給付金を相談している」と伝える必要があるかは、自治体の案内に従ってください。退去や契約解除の期限がある場合は、相談時に必ず伝えましょう。

相談先・確認資料

生活全体が厳しいときは、制度を一つに絞らない

住居確保給付金は家賃を対象にした制度です。食費、医療費、電気・ガス料金、借入れ返済などは別の制度・窓口になることがあります。住まいを維持できない、今日の生活費が足りないなど緊急性が高い場合は、自立相談支援機関に加えて、現在地を所管する福祉事務所へ相談してください。

生活保護を含め、利用できる制度がないか確認することも大切です。制度名が分からなくても、「今月の家賃が払えない」「退去を求められている」と具体的に伝えれば、相談先を案内してもらえます。

確認日:2026年8月3日。収入・資産の基準、家賃上限、必要書類、転居費用の取扱いは自治体や世帯状況で異なります。最終的な対象判定と手続きは、申請先の自立相談支援機関で確認してください。


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