仕事を休む・学び直すときの給付一覧|病気・育児・介護・職業訓練

仕事・失業

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病気やけが、育児、家族の介護、学び直しで仕事を休むときは、休業中の収入を補う制度があります。ただし、休む理由によって、健康保険、労災保険、雇用保険のどれを使うかが変わります。

最初に確認するのは、病気やけがが仕事・通勤に関係するか、現在も会社に在籍しているか、会社の休業制度を使うかです。同じ「仕事を休む」でも、申請先と支給条件は同じではありません。

まず見る休業理由別の確認表

休む理由・状況最初に確認する制度主な申請・相談先
仕事以外の病気やけが健康保険の傷病手当金勤務先、加入する健康保険
仕事中・通勤中の病気やけが労災保険の休業(補償)等給付勤務先、労働基準監督署
子どものために育児休業を取る育児休業給付、出生後休業支援給付金勤務先、ハローワーク
家族を介護するために休む介護休業給付勤務先、ハローワーク
在職したまま長期の無給休暇で学ぶ教育訓練休暇給付金勤務先、ハローワーク
指定講座の受講料を抑えたい教育訓練給付金ハローワーク
離職後に職業訓練を受ける基本手当、職業訓練受講給付金などハローワーク
失業給付の手続き後に病気になった雇用保険の傷病手当、受給期間延長ハローワーク

制度名が似ていても併給できない組合せがあります。自己判断で複数へ同時申請せず、勤務先、健康保険、ハローワーク、労働基準監督署へ休業理由を正確に伝えてください。

仕事以外の病気やけが:健康保険の傷病手当金

会社員など健康保険の被保険者が、業務外の病気やけがで働けず、給与を十分に受けられない場合は、傷病手当金の対象になることがあります。

主な条件は次の4つです。

  • 業務外の病気やけがを療養している
  • 仕事に就けない状態である
  • 連続する3日間を含み、4日以上仕事を休んでいる
  • 休業期間について給与の支払いがない、または傷病手当金より少ない

1日当たりの支給額は、原則として支給開始日前12か月間の標準報酬月額の平均を30日で割り、その3分の2に相当する額です。支給期間は、支給開始日から通算1年6か月です。

国民健康保険には、全国一律の傷病手当金制度はありません。自治体や加入する国民健康保険組合に独自制度がないかは、個別に確認が必要です。

申請書には、本人、勤務先、医師が記入する欄があります。休み始めた直後に振り込まれる制度ではないため、会社の有給休暇や休職制度、給与の締め日も一緒に確認します。

退職後も継続受給できる場合がありますが、退職日まで継続して1年以上被保険者であること、退職時に受給中または受給できる状態であることなどの要件があります。退職日に出勤すると条件を満たさない場合があるため、退職前に健康保険へ確認してください。

仕事中・通勤中の病気やけが:労災保険を先に確認する

仕事や通勤が原因の病気・けがは、健康保険の傷病手当金ではなく、労災保険を確認します。

療養のため働けず、賃金を受けられない場合は、休業4日目から、休業(補償)等給付として給付基礎日額の60%、休業特別支給金として20%が支給されます。合計は給付基礎日額の80%相当です。

業務災害の場合、最初の3日間は事業主による休業補償の対象です。通勤災害では取扱いが異なります。「会社が労災ではないと言った」だけで決まるものではないため、判断に迷う場合は労働基準監督署へ相談してください。

育児で休む:育児休業給付と新しい給付を確認する

雇用保険の被保険者が育児休業を取得し、休業開始前の2年間に一定の被保険者期間があるなどの要件を満たす場合は、育児休業給付を受けられます。

育児休業給付金は、原則として休業開始時賃金日額に支給日数と67%を掛けて計算します。育児休業開始から181日目以後は50%です。休業中に勤務先から賃金が支払われた場合は、給付が減額または不支給になることがあります。

2025年4月からは、一定期間に両親がともに育児休業を取得するなどの要件を満たした場合に上乗せされる出生後休業支援給付金と、2歳未満の子のために時短勤務をした場合の育児時短就業給付金が始まっています。

多くの場合は勤務先を通じて申請します。出産予定日、育児休業の開始日、配偶者の休業予定が決まった段階で、勤務先の担当者に対象給付と必要書類を確認してください。

介護で休む:対象家族1人につき通算93日まで

雇用保険の被保険者が、2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態の対象家族を介護するため、会社へ申し出て介護休業を取得した場合は、介護休業給付の対象になることがあります。

支給額は原則として、休業開始時賃金日額に支給日数と67%を掛けて計算します。同じ対象家族について、通算93日を限度に3回まで支給されます。

介護休業は、介護をすべて自分で担うための長期休業ではなく、介護サービスや家族内の分担を整える期間として使う制度です。休業を申し出る前に、地域包括支援センターやケアマネジャーにも相談しておくと、その後の働き方を組み立てやすくなります。

在職したまま学ぶ:2つの教育訓練給付を区別する

在職中に学び直す場合は、生活費を支える「教育訓練休暇給付金」と、受講費用の一部を支える「教育訓練給付金」を分けて考えます。

30日以上の無給休暇を取る:教育訓練休暇給付金

教育訓練休暇給付金は、雇用保険の一般被保険者が、就業規則などに基づき連続30日以上の無給の教育訓練休暇を取得する場合に、失業給付の基本手当に相当する額を受けられる制度です。2025年10月に始まりました。

被保険者期間が5年以上あることなどの要件があり、会社に制度がなければ利用できません。受講を決める前に、勤務先へ教育訓練休暇制度の有無を確認してください。

指定講座の受講費用を抑える:教育訓練給付金

教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定する講座を受講・修了した場合に、受講費用の一部が支給される制度です。

種類基本となる支給割合・上限
一般教育訓練受講費用の20%、上限10万円
特定一般教育訓練受講費用の40%、上限20万円。資格取得・就職などで追加給付あり
専門実践教育訓練受講中は50%、年間上限40万円。資格取得・就職・賃金上昇などで最大80%まで追加給付あり

受講したい講座が指定対象か、受講開始日時点で加入期間の要件を満たすかを、支払い前に確認することが重要です。特定一般と専門実践では、受講前に訓練前キャリアコンサルティングなどが必要です。

離職後に学ぶ:失業給付と職業訓練受講給付金を確認する

会社を辞めて求職中の人は、教育訓練給付金だけでなく、公共職業訓練、求職者支援訓練、基本手当の訓練延長給付などを確認します。

雇用保険の基本手当を受けられない人が求職者支援訓練などを受け、本人収入、世帯収入、金融資産、出席など8つの要件を満たす場合は、職業訓練受講給付金として月10万円の職業訓練受講手当と通所手当などを受けられる可能性があります。

給付金とは別に、生活費や受講費用を対象とした融資制度もあります。融資は返済が必要な借入れです。給付金と同じ「もらえるお金」として扱わないでください。

退職前後の雇用保険制度をまとめて確認したい人は、次の記事を参照してください。

失業給付の手続き後に病気になった場合

基本手当の受給手続き後、病気やけがで15日以上働けなくなった場合は、基本手当と同額の雇用保険の傷病手当を受けられることがあります。健康保険の「傷病手当金」とは別制度です。

30日以上働けない状態が続く場合は、基本手当の受給期間延長を選ぶ場合もあります。給付日数が増える制度ではなく、働ける状態になってから求職手続きを進められるよう、受給できる期間を延ばす制度です。

健康保険の傷病手当金、労災の休業補償給付などを受けられる日は、雇用保険の傷病手当を受けられない場合があります。ハローワークへ他制度の受給状況を必ず伝えてください。

申請前に確認する5項目

  1. 休む原因は仕事・通勤か、それ以外か
  2. 会社に在籍したまま休むのか、すでに離職しているか
  3. 会社の就業規則に休業・休暇制度があるか
  4. 休業中に給与、有給休暇、他の給付を受けるか
  5. 申請を会社が行うのか、本人が窓口へ出すのか

制度ごとに申請期限があります。傷病手当金と労災の休業給付は、支給対象となる各日の翌日から2年で時効となります。育児・介護休業給付や教育訓練関係は、休業前の申出、受講前の確認、会社を通じた申請が必要になるため、休み始めてから探すのではなく事前に確認してください。

用意しておきたい書類

  • 健康保険証の資格情報、雇用保険被保険者番号
  • 休業開始日と終了予定日が分かる書類
  • 給与明細、賃金台帳、出勤簿に関する勤務先の証明
  • 病気やけがの場合は医師の証明
  • 育児の場合は母子健康手帳や子の出生を確認できる書類
  • 介護の場合は対象家族との続柄や介護状態を確認する書類
  • 学び直しの場合は講座の指定番号、受講証明、領収書

必要書類は制度と本人の状況で異なります。勤務先や窓口に、休業理由、期間、給与の有無、他の給付を受けているかを伝えて確認してください。

最初の相談先

  • 業務外の病気・けが:勤務先、加入している健康保険
  • 仕事・通勤中の病気・けが:勤務先、労働基準監督署
  • 育児休業・介護休業:勤務先、ハローワーク
  • 在職中の学び直し:勤務先、ハローワーク
  • 離職後の職業訓練:ハローワーク
  • 制度を使わせてもらえない、休業を理由に不利益を受けた:都道府県労働局

「休む理由」と「現在の雇用状態」を先に伝える

窓口では、制度名だけを尋ねるより、「会社に在籍中か」「仕事が原因のけがか」「何日休む予定か」「給与が出るか」を伝える方が、対象制度を確認しやすくなります。

病気やけがなら健康保険か労災、育児・介護なら雇用保険、学び直しなら生活費の給付と受講費の給付を分けて確認します。休業開始日や受講開始日が決まる前に、勤務先と担当窓口へ相談してください。

公式情報

確認日:2026年8月3日。給付の可否、支給額、申請期限、必要書類は、加入期間、給与、休業理由、会社の制度、他の給付の受給状況などで異なります。最終的には加入する健康保険、ハローワーク、労働基準監督署、勤務先などで確認してください。

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