国民年金の保険料を払うのが難しいときは、未納のままにせず免除・納付猶予を相談してください。申請して承認された期間は、未納とは扱いが異なります。ただし、免除と猶予では将来の老齢基礎年金の金額への反映が違います。
| 保険料の状態 | 老齢基礎年金への扱い |
|---|---|
| 未納 | その月は受給資格期間・年金額に算入されない |
| 全額免除が承認済み | 資格期間に算入。2009年4月以降の月分は、全額納付時の2分の1を年金額へ反映 |
| 一部免除が承認済み | 残りの保険料の納付が必要。未納なら、その月は一部免除として扱われない |
| 納付猶予・学生納付特例が承認済み | 資格期間に算入。ただし追納しない限り年金額には反映されない |
注:受給にはほかの要件もあります。事故や病気が起きてから過去分の免除を申請しても、障害基礎年金の納付要件に算入されない場合があります。申請を先延ばしにしないでください。
確認日:2026年9月4日
- 免除・納付猶予|所得基準・失業特例・学生納付特例・育児免除
- 免除と納付猶予の違い
- 2026年度に納める月額
- 所得基準
- 失業・廃業した人の特例
- 将来の年金額への影響
- 申請方法
- 学生納付特例:対象になる学生と所得基準
- 学生納付特例:猶予期間と将来の年金
- 学生納付特例:申請方法
- 育児期間の免除:対象になる人
- 育児期間の免除:対象外になる人
- 育児期間の免除:免除される期間
- 育児期間の免除:申請方法・相談先
- 親と同居の場合:こんなときに確認してください
- 親と同居の場合:免除と納付猶予は、見る所得が違う
- 親と同居の場合:世帯分離が検討対象になるのはどんな場合?
- 親と同居の場合:世帯分離ではなく別制度を優先する人
- 親と同居の場合:申請前に窓口で聞くこと
- 65歳退職と配偶者:本人と配偶者を分けて確認する
- 65歳退職と配偶者:65歳以降の特例任意加入
- 65歳退職と配偶者:60歳未満の配偶者は切替が必要
- 65歳退職と配偶者:2026年度の保険料
- 65歳退職と配偶者:手続きで用意するもの
- 公式情報
- 関連記事
- 追納|10年さかのぼる条件と手続き
- 公式情報・相談先
免除・納付猶予|所得基準・失業特例・学生納付特例・育児免除
国民年金保険料を払うのが難しいときは、未納のままにせず、免除または納付猶予を申請できる場合があります。免除には4段階があり、失業・倒産・廃業では前年所得を除外して審査する特例もあります。
免除と納付猶予の違い
免除は、本人・世帯主・配偶者の所得などを審査し、全額、4分の3、半額、4分の1のいずれかを免除する制度です。
納付猶予は、20歳以上50歳未満の人について、本人と配偶者の所得を審査し、保険料の支払いを先送りする制度です。世帯主の所得は審査対象になりません。
2026年度に納める月額
- 全額免除:0円
- 4分の3免除:4,480円
- 半額免除:8,960円
- 4分の1免除:13,440円
一部免除が承認された場合は、残りの保険料を納めないと、その期間が未納扱いになります。
所得基準
全額免除と納付猶予の基準は「(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円」です。4分の3免除は88万円、半額免除は128万円、4分の1免除は168万円に、扶養親族等控除額や社会保険料控除額などを加えて判定します。
障害者、寡婦、ひとり親に該当する場合は基準が変わるため、窓口で個別に確認してください。
失業・廃業した人の特例
失業等の特例で前年所得を除いて審査するのは、失業等が確認された方の所得です。家族全員の所得審査がなくなるわけではありません。免除は本人・配偶者・世帯主、納付猶予は本人・配偶者の所得が審査対象です。
失業、倒産、事業の廃止などを確認できる場合は、失業した本人の前年所得にかかわらず審査を受けられる特例があります。離職票、雇用保険受給資格者証、雇用保険受給資格通知などのコピーを用意します。
将来の年金額への影響
全額免除の期間は、全額納付した場合の2分の1が老齢基礎年金額に反映されます。4分の3免除は8分の5、半額免除は8分の6、4分の1免除は8分の7です。納付猶予は受給資格期間には入りますが、追納しない限り年金額には反映されません。
追納できる期間、加算額、申込書と納付方法は、国民年金保険料の追納制度で確認してください。
申請方法
- マイナポータルから電子申請する、または申請書を用意する
- 失業特例を使う場合は離職票などを添える
- 住所地の市区町村の国民年金窓口、年金事務所へ提出する
紙の申請書は郵送でも提出できます。学生、生活保護の生活扶助を受けている人、障害年金受給者、産前産後の人には別制度があります。
関連:自己都合退職の失業給付
学生納付特例:対象になる学生と所得基準
大学・大学院、短期大学、高校、高等専門学校、特別支援学校、専修学校、一定の各種学校や海外大学の日本分校に在学する学生が対象です。夜間、定時制、通信課程も含まれます。
所得基準は、申請者本人について「128万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等」以下です。給与収入と所得は同じ金額ではないため、源泉徴収票や確定申告書の所得欄で確認してください。
学生納付特例:猶予期間と将来の年金
承認期間は4月から翌年3月までの年度単位です。猶予された期間は老齢基礎年金の受給資格期間には算入されますが、追納しなければ年金額には反映されません。10年以内なら追納でき、3年度目以降は当時の保険料に加算額が上乗せされます。
追納の対象期間、加算額、申込書の提出先や納付方法は、国民年金保険料の追納|免除・納付猶予・学生納付特例の後に確認する条件と手続きの記事で確認できます。
申請が遅れると、申請前の事故や病気による障害基礎年金を受けられない場合があります。未納のまま放置せず、早めの申請が大切です。
学生納付特例:申請方法
住民登録地の市区町村国民年金窓口、年金事務所、手続き代行の指定を受けた学校へ申請できます。郵送のほか、マイナポータルを使った電子申請も可能です。学生証の写しまたは在学証明書、基礎年金番号またはマイナンバーを確認できる書類を用意します。
納付期限から2年を経過していない期間は、申請時点から2年1か月前までさかのぼれる場合があります。複数年度を申請する場合は年度ごとに申請書が必要です。
通常の免除・納付猶予との違いは国民年金保険料の免除・納付猶予の記事で確認できます。
日本年金機構は、前年度に学生納付特例が承認され、翌年度も在学予定の場合でも、新年度分の申請が必要と案内しています。年度が変わったら学校から届く継続申請案内だけで終わらせず、申請書の提出状況と承認期間をねんきんネットまたは年金事務所で確認してください。
育児期間の免除:対象になる人
対象は、国民年金第1号被保険者で、1歳未満の子を養育している人です。自営業者、農林漁業者、学生、無職の人などが該当します。実父母だけでなく、法律上の親子関係がある養父母も対象です。子と住民票上の住所が同じで、親子関係が継続していることが基本条件です。
夫婦とも第1号被保険者なら、父母それぞれが申請できます。本人や世帯の所得による制限はありません。
育児期間の免除:対象外になる人
会社員・公務員など国民年金第2号被保険者と、その被扶養配偶者である第3号被保険者は、この制度の対象外です。第2号被保険者には、厚生年金保険料の産前産後休業・育児休業等の免除制度があります。
育児期間の免除:免除される期間
父親や養父母は、養育を始めた月から子の1歳の誕生日の前月までが対象で、最長12か月です。出産した母親は産前産後免除に続く9か月が育児免除の対象です。ただし、実際に免除されるのは制度開始後の2026年10月分からです。
免除期間は、老齢基礎年金額の計算上、保険料を納付した期間として扱われます。付加保険料(月400円)も納付できます。
令和8年度の国民年金保険料は月17,920円で、育児免除を使っても将来の老齢基礎年金は納付した場合と同じように反映されます。日本年金機構の案内では、2026年10月以降に申請でき、夫婦とも第1号被保険者ならそれぞれ対象です。マイナポータルの電子申請なら原則書類添付不要ですが、紙申請は届書や本人確認書類が必要になる場合があるため、出生・養子縁組の日と第1号の期間を確認して準備してください。日本年金機構「育児免除制度」
育児期間の免除:申請方法・相談先
原則として市区町村の国民年金窓口、年金事務所、またはマイナポータルから申請します。子の出生や親子関係を確認する書類が必要になる場合があります。制度開始前後は様式や受付開始日を窓口で確認してください。
通常の免除・納付猶予については国民年金保険料の免除・納付猶予の記事も参考にしてください。
日本年金機構は、すでに保険料を納付した期間や、免除・納付猶予・学生納付特例が承認された期間も、届出によって育児免除期間として扱えると案内しています。納付済みの保険料は充当または還付の対象です。また、制度開始前から1歳未満の子を育てている場合も、2026年10月1日以降の月分が対象になります。10月以降に市区町村の国民年金窓口、年金事務所、またはマイナポータルで申請状況を確認してください。
親と同居の場合:こんなときに確認してください
- 退職・失業・収入減で国民年金保険料の納付が難しい
- 親と同居しているが、生活費は自分で管理している
- 未婚で、親の所得が免除申請の障害になっているかもしれない
- 国民年金保険料の免除・納付猶予|払えないときの所得基準・失業特例・申請方法
親と同居の場合:免除と納付猶予は、見る所得が違う
保険料免除は、原則として本人・世帯主・配偶者の前年所得で審査されます。一方、納付猶予は20歳以上50歳未満の人を対象に、本人・配偶者の所得で審査されます。親と同居する未婚者なら、世帯分離をしなくても納付猶予が使える可能性があります。日本年金機構:国民年金保険料の免除・納付猶予制度
免除が承認された期間は老齢基礎年金額の一部に反映されますが、納付猶予の期間は追納しない限り年金額に反映されません。どちらも受給資格期間には算入され、納付猶予は10年以内なら追納できるため、世帯分離の可否だけでなく将来の年金額と追納予定も含めて選択してください。
親と同居の場合:世帯分離が検討対象になるのはどんな場合?
実際に親子で家計を分けて暮らしており、本人が世帯主となることが生活実態に合う場合です。免除申請では世帯主の所得が審査されるため、世帯分離後の世帯主が本人になれば、親の所得が世帯主所得として扱われない可能性があります。
ただし、これは「保険料を下げるためだけ」の届出ではありません。食費、家賃、光熱費、収入の管理などが実際に別であることが前提です。配偶者がいる場合は、別世帯にしても配偶者の所得が審査対象に残ります。日本年金機構:免除・納付猶予申請の電子申請案内
親と同居の場合:世帯分離ではなく別制度を優先する人
| 状況 | まず確認する制度 |
|---|---|
| 学生 | 学生納付特例 |
| 20歳以上50歳未満で、本人・配偶者の所得が低い | 納付猶予 |
| 障害基礎年金または生活扶助を受けている | 法定免除 |
| 出産前後 | 産前産後期間の免除 |
親と同居の場合:申請前に窓口で聞くこと
- 自分は免除と納付猶予のどちらを申請できるか
- 親と同居したまま納付猶予の対象になるか
- 世帯分離後に申請する場合、審査対象の所得はどう変わるか
- 失業特例を使うために必要な書類は何か
申請先は市区町村の国民年金窓口または年金事務所です。年度の途中で世帯分離後の期間だけ申請する場合についても、申請書の記載例が案内されています。日本年金機構:免除・納付猶予申請書と記入例
65歳退職と配偶者:本人と配偶者を分けて確認する
| 人 | 65歳退職後の国民年金 |
|---|---|
| 退職する本人 | 原則、強制加入なし |
| 本人が60歳以上65歳未満 | 条件を満たせば任意加入可能 |
| 65歳以上で受給資格10年未満 | 生年月日などの条件を満たせば70歳まで特例任意加入可能 |
| 60歳未満の扶養配偶者 | 第3号から第1号への切替が必要になる場合 |
健康保険は別制度です。国民年金保険料を払わない年齢でも、国民健康保険・任意継続・家族の扶養などの切替は必要です。
65歳退職と配偶者:65歳以降の特例任意加入
65歳になっても老齢基礎年金の受給資格期間10年を満たさない、昭和50年4月1日以前生まれの人は、最大70歳まで国民年金へ特例任意加入できる場合があります。
これは年金額を満額へ近づけるために誰でも加入できる制度ではなく、受給資格期間を満たしていない人が対象です。受給資格を満たした時点で加入は終了します。
65歳退職と配偶者:60歳未満の配偶者は切替が必要
会社員に扶養されて国民年金第3号被保険者だった配偶者は、扶養していた人が退職すると、第3号の資格を失います。さらに、会社員本人が65歳になり老齢基礎年金の受給資格を満たす場合は、働き続けていても配偶者が第3号から外れることがあります。
配偶者が60歳未満なら、住所地の市区町村または年金事務所で第1号被保険者への切替を行い、国民年金保険料を納めます。配偶者自身が就職して厚生年金へ加入する場合は第2号被保険者です。
日本年金機構は、厚生年金等の加入者が65歳に到達(誕生日の前日)し、老齢基礎年金の受給資格を満たすと、その配偶者は第3号から第1号への切替が必要と案内しています。退職日だけでなく、配偶者の年齢・受給資格・切替日を確認し、市区町村または年金事務所へ届け出てください。
65歳退職と配偶者:2026年度の保険料
2026年度の国民年金保険料は月額1万7,920円です。これは第1号被保険者や任意加入被保険者が納める額で、65歳退職者全員に請求されるものではありません。
所得が少なく納付が難しい第1号被保険者には免除・納付猶予制度があります。ただし、通常の任意加入者には保険料免除制度がありません。
65歳退職と配偶者:手続きで用意するもの
- 基礎年金番号がわかる書類
- 退職日・社会保険資格喪失日がわかる書類
- 本人確認書類
- 配偶者が切り替える場合は配偶者の基礎年金番号
- 任意加入の場合は口座情報と金融機関届出印など
本人の加入記録と配偶者の年齢で必要手続きが変わるため、退職前に会社の担当者と年金事務所へ確認してください。
公式情報
国民年金保険料の免除・納付猶予は、申請月から2年1か月前までさかのぼって申請できる期間がありますが、免除等の年度は7月から翌年6月です。失業・倒産・廃業の特例を使う場合は離職票などの事実確認書類を添え、2026年度分は2026年7月以降に申請できるため、市区町村の国民年金窓口か年金事務所、マイナポータルで手続きしてください。日本年金機構「国民年金保険料免除・納付猶予申請書の電子申請」
※制度内容は2026年8月1日時点。個別の審査結果は市区町村または年金事務所で確認してください。
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追納|10年さかのぼる条件と手続き
国民年金保険料の免除・納付猶予・学生納付特例を受けた期間は、後から保険料を納める「追納」ができます。ただし、いつでも、誰でも、同じ金額で納められるわけではありません。
先に確認したいのは、次の4点です。
- その期間が免除・納付猶予・学生納付特例の承認期間か
- 追納の期限である10年以内に入っているか
- 3年度目以降の追納で加算額が付くか
- 追納した場合と、生活費を優先する場合のどちらが自分に合うか
追納は給付金ではなく、過去に免除・猶予された国民年金保険料を後から納める制度です。将来の老齢基礎年金を増やす手続きなので、家計を圧迫してまで一括で納めるものとは限りません。まず対象期間と金額を確認し、納めるかどうかを判断します。
免除・納付猶予・学生納付特例で、追納しない場合の違い
追納を考えるときは、承認された制度によって、現在の年金記録への反映が違う点を確認します。
| 制度 | 追納しない場合の扱い | 追納した場合 |
|---|---|---|
| 全額免除 | 受給資格期間には入り、老齢基礎年金には一定割合が反映される | 満額納付に近づく |
| 一部免除 | 免除後に納めるべき一部保険料を納めていれば、残りの免除部分が対象になる | 免除部分を後から納められる場合がある |
| 納付猶予 | 受給資格期間には入るが、追納しない限り年金額には反映されない | その期間分が年金額に反映される |
| 学生納付特例 | 受給資格期間には入るが、追納しない限り年金額には反映されない | その期間分が年金額に反映される |
一部免除には特に注意が必要です。免除後に自分で納めるべき一部保険料を納めていない場合、その期間は追納できません。まず、免除の承認通知や納付記録を確認します。
単なる未納の期間は、免除・猶予の承認を受けた期間の追納とは扱いが異なります。「未納の保険料も追納できる」と一括りにせず、納付記録を確認してください。
日本年金機構は、納付猶予や学生納付特例の期間について、追納しないと老齢基礎年金の年金額に反映されない一方、受給資格期間としては計算されると説明しています。制度の違いは、次の記事でも整理しています。
追納すると、年金はいくら増える?
日本年金機構の案内では、1年分を追納した場合、全額免除の期間なら老後の年金が年間で約1万円、納付猶予や学生納付特例の期間なら年間で約2万円増える目安が示されています。実際の増額は、対象期間や制度、追納する月数によって変わります。
追納する保険料は、承認された当時の保険料に、時期によっては加算額を加えた金額です。令和8年度中に追納する場合の、追納する免除・猶予部分の1か月分の例は次のとおりです。
| 対象の年度 | 全額免除・納付猶予・学生納付特例 | 4分の3免除 | 半額免除 | 4分の1免除 |
|---|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 16,770円 | 12,580円 | 8,380円 | 4,190円 |
| 令和6年度 | 16,980円 | 12,730円 | 8,490円 | 4,240円 |
| 令和7年度 | 17,510円 | 13,130円 | 8,750円 | 4,380円 |
この表は日本年金機構が示す「令和8年度中に追納する際の保険料額」の一部です。実際の納付額は、追納申込後に届く納付書で確認してください。古い期間には加算額が付く場合もあるため、表の金額だけで総額を計算しないようにします。
また、追納した保険料は社会保険料控除の対象になります。ただし、税金が必ず同じ額だけ減るわけではなく、所得や控除の状況によって税額への影響は変わります。控除証明書などの書類は、確定申告や年末調整に備えて保管します。
追納の承認月から見て、前10年以内の期間
| 確認点 | 追納の扱い |
|---|---|
| どの期間を払えるか | 追納が承認された月の前10年以内にある免除・猶予等の期間 |
| 加算額がつくか | 免除等を受けた期間の翌年度から数えて3年度目以降の追納には加算あり |
| 申込みできるか | 老齢基礎年金を受けられる方は追納不可。一部免除は残りの保険料の納付も確認 |
注:「ねんきんネット」で追納申込書を作る機能は、電子申請そのものではありません。印刷した申込書の提出が必要です。期限に近い月がある場合は、承認・納付までの扱いを年金事務所へ早めに確認してください。
確認日:2026年9月4日
10年を過ぎると、その期間は原則として追納できません。「免除や猶予を受けた年度から10年」ではなく、対象となる月と追納が承認される月で確認します。複数年度にまたがる人は、対象月ごとの期限を年金事務所で確認してください。
日本年金機構は、承認期間が複数ある場合、原則として古い期間から納めるよう案内しています。ただし、免除の期間と納付猶予・学生納付特例の期間が混在している人は、納付順について年金事務所に相談してください。
追納した方がよい人、急いで決めない方がよい人
追納を検討しやすい人
- 10年の期限が近い対象期間がある
- 将来の老齢基礎年金を少しでも増やしたい
- 追納しても、当面の生活費や家賃、医療費に無理がない
- 社会保険料控除の対象になる支払いを整理したい
- 免除・納付猶予・学生納付特例の期間が長く、将来の年金額への影響を確認したい
特に期限が近い期間は、追納申込書を出してから納付書が届くまでの時間も考えます。期限直前に申し込むと、期限までに納められない場合があると日本年金機構も注意しています。
まず家計を優先した方がよい人
- 追納すると、毎月の生活費が不足する
- 医療費や住居費など、近い時期に大きな支出がある
- 追納のために高い利息の借入れを考えている
- 追納することで、利用中の給付や保険料軽減の判定が変わらないか気になる
追納は、生活を崩してまで行う必要がある手続きではありません。全期間を一括で納めるか迷う場合は、対象期間と見込額を整理し、年金事務所で一部の期間だけ追納できるか、どの順序がよいかを確認します。給付や保険料軽減制度への影響は制度ごとに扱いが違うため、自治体や各制度の窓口にも確認します。
なお、日本年金機構は、老齢基礎年金を受け取ることができる人は追納できないと案内しています。繰上げ受給などに該当する人は、受給開始前でも自己判断せず、年金事務所で確認してください。
追納の手続きは、申込書を年金事務所へ提出する
手続きは、次の順に進めます。
1. 追納する期間を確認する
免除・納付猶予・学生納付特例の承認通知、年金記録、ねんきんネットなどで、承認された月と制度の種類を確認します。一部免除の場合は、先に納めるべき一部保険料を納めているかも確認します。
2. 追納申込書を用意する
申請用紙は、日本年金機構の「国民年金保険料 追納申込書」から入手できます。ねんきんネットの画面で申込書を作成し、印刷することもできます。ただし、ねんきんネットで作成しただけでは電子申請にならず、印刷した届書を年金事務所へ提出する必要があります。
3. 年金事務所へ提出する
提出先は、近くの年金事務所です。窓口のほか、郵送でも手続きできます。街角の年金相談センターでは追納の手続きはできないため、提出先を間違えないようにします。
マイナンバーを使って窓口で提出する場合は、マイナンバーカードを提示します。カードがない場合は、マイナンバーを確認できる書類と、運転免許証などの本人確認書類が必要です。郵送の場合は、必要書類の写しを添付します。
4. 届いた納付書で納める
申込書を提出すると、日本年金機構から納付書が届きます。納付書を使い、金融機関、郵便局、コンビニエンスストア、Pay-easy、スマートフォンアプリなどで納めます。
追納は、口座振替、クレジットカード、ねんきんネットを使った納付書不要の納付には対応していません。納付書が届く前に、通常の国民年金保険料の支払い方法で納めようとしないでください。
申込み前に用意しておきたいもの
年金事務所へ相談・提出するときは、次のものを手元に置くと確認が進みます。
- 基礎年金番号が分かる書類
- 免除・納付猶予・学生納付特例の承認通知
- 追納したい対象月の一覧
- すでに一部免除分を納めたことが分かる記録
- マイナンバー確認書類と本人確認書類
- すでに届いている納付書や領収証
「何年分を追納すればよいか」だけでなく、「どの制度の期間か」「期限がいつか」を確認します。免除と納付猶予・学生納付特例が混ざっている場合は、納付順を自己判断せず、年金事務所に尋ねるのが安全です。
まとめ|まず対象月と期限を確認する
国民年金保険料の追納は、免除・納付猶予・学生納付特例を受けた期間の保険料を後から納め、将来の老齢基礎年金を増やす手続きです。
確認の順番は次のとおりです。
- 承認された制度と対象月を確認する
- 追納できる10年以内の期間か確認する
- 3年度目以降の加算額が付くか確認する
- 生活費を圧迫しない範囲で、納める期間と順番を決める
- 追納申込書を年金事務所へ提出する
- 届いた納付書で支払う
追納しないと年金額に反映されない期間がある一方、家計を削ってまで納める必要があるとは限りません。対象月、追納額、期限を確認してから、自分の生活と将来の年金の両方を見て判断してください。
公式情報
関連記事
公式情報・相談先
- 日本年金機構「国民年金保険料の免除・納付猶予」
- 日本年金機構「国民年金保険料の追納」
- お住まいの市区町村の国民年金担当窓口・年金事務所
※本記事は2026年9月4日時点で確認できる日本年金機構の公表資料をもとに整理しています。所得基準や加算額は改定されることがあります。申請前に窓口へご確認ください。


