65歳からパートで働くと年金・雇用保険・健康保険はどうなる?

仕事・失業

65歳からパートで働いても、老齢年金が一律に止まるわけではありません。ただし、勤務時間と賃金によって厚生年金・健康保険・雇用保険への加入が決まり、老齢厚生年金には在職老齢年金の調整がかかる場合があります。

確認するときは「年金」「社会保険」「雇用保険」を別々に判定してください。

65歳パートの全体像

制度主な確認点65歳以降の扱い
老齢基礎年金受給開始手続き働いても在職老齢年金による停止対象ではない
老齢厚生年金賃金と年金月額2026年度は合計65万円超で一部停止の可能性
厚生年金・健康保険会社規模、週労働時間、賃金など条件を満たせば加入
雇用保険週20時間以上、31日以上の雇用見込み65歳以上も原則加入

年金は働きながら受け取れる

給与収入があっても、老齢基礎年金と老齢厚生年金は受け取れます。ただし、厚生年金に加入して働く人や、適用事業所で70歳以降も働く人は、賃金と老齢厚生年金の基本月額の合計が基準を超えると老齢厚生年金の一部または全部が停止されます。

2026年度の支給停止調整額は月65万円です。基準を超えた額の2分の1が老齢厚生年金から停止されます。老齢基礎年金はこの計算に含まれず、賞与は直近1年間分を12で割って賃金に含めます。

パートでも社会保険に入る条件

正社員の所定労働時間・日数の4分の3以上なら、原則として健康保険・厚生年金に加入します。4分の3未満でも、厚生年金の被保険者が51人以上の会社などで、次の条件を満たす短時間労働者は加入対象です。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 2か月を超えて働く見込みがある
  • 学生ではない
  • 所定内賃金が月8万8,000円以上

月8万8,000円以上の賃金要件は2026年10月に撤廃予定です。65歳以上であっても、70歳までは厚生年金の加入対象になり得ます。70歳で厚生年金の資格は原則喪失しますが、健康保険は75歳になるまで加入が続く場合があります。75歳からは原則として後期高齢者医療制度へ移ります。

雇用保険は65歳以上も対象

1つの勤務先で週20時間以上、31日以上の雇用見込みがある人は、65歳以上でも原則として雇用保険に加入します。2つの勤務先の労働時間を合計して週20時間以上となる65歳以上の人には、本人の申出によるマルチジョブホルダー制度もあります。

65歳以降に離職し、求職の意思と能力がある場合は、基本手当ではなく高年齢求職者給付金の対象になるのが原則です。被保険者期間に応じ、基本手当日額の30日分または50日分が一時金で支給されます。

手取りだけで判断しない

社会保険に加入すると保険料負担が生じますが、加入期間は将来の老齢厚生年金額に反映され、健康保険の傷病手当金などの保障も対象になります。年金生活者支援給付金を受けている人は、賃金所得が翌年度以降の所得判定に影響する可能性もあります。

勤務時間を決める前に、会社の担当者へ社会保険・雇用保険の加入見込みを確認し、年金事務所で在職老齢年金の試算を依頼すると全体を比較できます。

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