JASSOの機関保証は、一定の保証料を支払うことで、連帯保証人と保証人を立てずに貸与奨学金を利用する仕組みです。対象は返済が必要な第一種・第二種奨学金などで、給付奨学金の制度ではありません。
保証料を払っても、奨学金を借りた本人の返還義務はなくなりません。返還が滞った場合は、保証機関から本人へ請求されます。
機関保証を選ぶと保証人は不要
保証機関である公益財団法人日本国際教育支援協会が連帯保証します。親族に連帯保証人や保証人を依頼する必要はありません。
代わりに、「本人以外の連絡先」を届け出ます。これは、JASSOが本人と連絡できない場合に住所や電話番号を照会する相手であり、連帯保証人ではありません。
保証料は毎月の奨学金から差し引かれる
保証料は原則として毎月の貸与額から差し引かれ、残額が本人の口座へ振り込まれます。保証料は貸与月額、貸与月数、利率、返還期間などで変わります。
2026年度採用者の保証料はJASSOが学校区分や貸与額ごとの表を公表しています。実際に使える月額は「選んだ貸与月額-保証料月額」になるため、学費や生活費の計画を立てるときは差引後の金額で計算してください。
繰上返還や返還免除で予定より早く返還が完了した場合は、保証料の一部が戻ることがあります。
誰が機関保証を選ぶか
国内の第一種・第二種奨学金では、通常、機関保証と人的保証のどちらかを選びます。第一種奨学金で所得連動返還方式を選ぶ場合は、機関保証が必要です。
一方、海外の大学などへの留学を対象とする一部の奨学金は、機関保証と人的保証の両方が必要です。「機関保証を選べば、すべての奨学金で保証人が不要」とは限りません。
申込みと期限
奨学金と機関保証は、在籍している学校を通じて同時に申し込みます。予約採用と在学採用では日程が異なり、締切は学校ごとに設定されるため、学校の奨学金窓口で確認してください。
予約採用では、申込時に選んだ保証制度を進学届の提出時に変更できます。ただし、進学届の提出後や機関保証での採用後は、機関保証から人的保証へ変更できません。
人的保証から機関保証への変更は、連帯保証人の死亡など、やむを得ない事情がある場合に認められることがあります。この場合、貸与開始時まで遡った保証料を一括で支払う必要があります。
採用後の主な書類
- 返還誓約書
- 保証依頼書
- 本人以外の連絡先の届出・署名
- 本人の住民票(マイナンバーを提出していない場合)
人的保証を選んだ場合に必要となる連帯保証人・保証人の印鑑登録証明書や収入証明書は、機関保証では不要です。未成年者は親権者の署名が必要です。
返還が遅れた場合
返還が一定期間滞ると、保証機関がJASSOへ残額を一括で支払う「代位弁済」が行われます。その後、保証機関は本人へ代位弁済額を請求します。請求に応じない場合は、給与や財産の差押えを含む法的措置に進むことがあります。
延滞や代位弁済の情報は個人信用情報機関に登録される場合があり、スマートフォンの分割払い、クレジットカード、住宅ローンなどに影響する可能性があります。
返還が難しくなったら延滞前に相談
収入減少、失業、病気などで返還が難しい場合は、返還月額の減額や返還期限猶予を利用できることがあります。機関保証でも申請できるため、延滞する前にJASSOへ相談してください。
返還が難しくなったときは、延滞前にJASSOへ相談し、減額返還または返還期限猶予を利用できるか確認します。機関保証を選んでいても、これらの手続きの対象になり得ます。一方、保証機関が代位弁済をした後も奨学金の返還義務が消えるわけではなく、保証機関から一括返還を求められる場合があります。収入減少や病気が分かった時点で、受給者本人の返還状況と必要書類をそろえて相談してください。
奨学金そのものの条件は、JASSO第一種・第二種奨学金もあわせて確認してください。
公式資料
※制度内容は2026年8月9日時点。保証料と申込期限は採用年度、学校、貸与条件によって異なるため、学校の奨学金窓口とJASSOで確認してください。


