
情報基準日:2026年10月8日
会社の健康保険に本人として加入している人は、仕事以外の病気やけがで働けず、給与が出ないときに傷病手当金を受けられます。 連続3日間休んだ後の4日目からが対象で、支給期間は通算1年6か月です。返済のいらない健康保険の給付です。
自宅で療養している期間も対象になります。医師の意見と仕事内容から、働けないと判断されることが条件です。申請する人は、加入している協会けんぽや健康保険組合へ請求してください。協会けんぽの制度案内
加入している健康保険と、休んだ理由を確認する
表は横にスクロールできます。
| 今の状況 | 確認する支援 | 相談する相手 |
|---|---|---|
| 会社員・パートで会社の健康保険に本人加入 | 傷病手当金 | 加入先の保険者・勤務先の人事 |
| 家族の健康保険の扶養に入っている | 本人向けの傷病手当金は対象外 | 医療費の軽減や生活支援を自治体へ相談 |
| 自営業・フリーランスで国民健康保険 | 全国共通の傷病手当金は原則なし。独自給付の有無を確認 | 市区町村・国保組合 |
| 仕事や通勤が原因の病気・けが | 労災保険 | 労働基準監督署 |
パートでも、会社の健康保険に本人加入していれば対象になり得ます。雇用形態の名前に加えて、加入先と本人加入かどうかを確認してください。法人の役員などで健康保険に本人加入している人も、加入先へ相談してください。日本年金機構の健康保険・厚生年金の加入案内、協会けんぽの対象者・給付要件で確認できます。
国民健康保険の加入者は、自治体・国保組合に独自の給付があるかを確認してください。たとえば京都府八幡市は、入院による傷病手当金を案内しています。八幡市の国保加入者が対象となる地域の制度で、全国共通の支給ではありません。
連続3日間の休みの後、4日目から支給される
支給には、仕事以外の病気・けがで療養し、働けないことが必要です。そのうえで、連続3日間休み、十分な給与が出ていないことが条件になります。この支給前の3日間を「待期」と呼びます。
待期には、療養のための有給休暇や土日・祝日の公休日も入ります。途中で働いた場合は、休みを連続3日として数えられません。申請する人は、会社の勤怠記録と医師が証明する期間を合わせてください。
待期の後も有給休暇で給与が十分に出た日は、支給されません。給与が手当金の額より少なければ差額が対象です。支給額の調整には、毎月の住宅手当や通勤手当なども関係します。申請する人は、基本給に加えて各手当の支払いも確認してください。協会けんぽのFAQ
1日分は「標準報酬月額の平均÷30×3分の2」
標準報酬月額は、健康保険料の計算に使う給与の区分です。支給額の計算では、この区分の額を基に3分の2を求めます。直前の手取り額とは異なります。
原則として、支給開始日の属する月を含む直前12か月の標準報酬月額を平均し、30で割った額の3分の2が1日分です。協会けんぽの公式例では、平均17万円の場合、所定の端数処理を行い1日3,780円となります。
加入期間が12か月未満の場合は、加入中の平均額と、保険者が定める全被保険者の平均額などを比べて計算します。該当する人は、支給開始日と加入歴を保険者へ伝え、実際の支給額を確認してください。計算式・公式例
申請書は本人・会社・医師がそれぞれ記入する
手当金を受けるには、休職とは別に申請が必要です。本人は、給料の締め日などに合わせて対象期間を区切り、加入先の様式で請求します。
- 本人が加入先を確認し、申請書を入手する。
- 勤務先へ、休んだ期間と給与の証明を依頼する。
- 主治医へ、その期間に働けなかったことの証明を依頼する。
- 本人欄・振込先・添付書類をそろえ、保険者へ提出する。
加入先は、申請書に加えて、健康保険の加入歴や他の年金の受給状況などの資料を求めることがあります。医師や会社が証明するのは実際に休んだ期間です。これから休む分を含めたい人は、申請できる期間を先に相談してください。
会社と連絡が取りにくい人は、証明を依頼した日と担当者を控え、準備が止まっている事情を保険者へ伝えてください。傷病手当金については、保険者にも直接相談できます。
請求は休んだ日ごとに翌日から2年、受けられる期間は通算1年6か月
請求期限の2年と、受給期間の1年6か月は別です。 働けなかったそれぞれの日の翌日から2年を過ぎると、その日分の請求権が時効になります。協会けんぽの申請期限
同じ病気やけがについて実際に支給された期間を通算して、1年6か月まで受けられます。在職中に復職し、支給されなかった期間は通算期間を消費しません。復職と再休職がある人は、過去の支給決定通知を手元に用意し、残りの期間を保険者へ確認してください。
退職後にも受けられる場合があります。退職日までの継続1年以上の加入などが条件で、退職日の出勤や、退職後に一度働ける状態になることが継続給付に影響します。退職を決める前に退職後の傷病手当金の記事で条件を確認してください。
医療費の軽減と一緒に使える。年金には調整がある
傷病手当金は生活費、高額療養費は医療費の自己負担を支える制度です。要件を満たせば両方を利用できます。治療費も苦しい人は高額療養費も相談してください。
同じ傷病による障害厚生年金や障害手当金、出産手当金などを受けると、傷病手当金が減額・不支給になる場合があります。障害年金がさかのぼって決まった場合は、受け取った手当金の返還が生じることがあります。年金の決定通知を受けた人は、その内容を保険者へ伝えてください。協会けんぽの併給調整案内
仕事・通勤が原因なら労災保険の補償が相談先です。会社の倒産で賃金が払われないときは未払賃金立替払制度も確認してください。


