国民年金には、定額の保険料とは別に月400円を上乗せして納める「付加年金」があります。対象になる人が申し込むと、老齢基礎年金に付加年金が上乗せされます。
ただし、会社員などの第2号被保険者や、第2号被保険者に扶養される第3号被保険者は対象外です。国民年金基金に加入している人も、付加保険料を納めることはできません。
付加年金はいくら増える?
付加年金の年金額は、次の式で計算します。
付加年金の年額 = 200円 × 付加保険料を納めた月数
例えば、5年間、60か月納めた場合は、付加保険料の支払総額が400円×60か月で24,000円になります。受け取れる付加年金は200円×60か月で年12,000円です。単純計算では、2年間受け取ると支払った付加保険料相当額になります。
これは老齢基礎年金に上乗せされる終身年金です。一方で、付加年金は定額のため、老齢基礎年金のような物価スライドはありません。将来の物価や生活費の変化も考え、付加年金だけで老後の不足額を埋める制度ではないことを理解しておきます。
対象になる人・ならない人
主な対象者は、次の人です。
- 国民年金の第1号被保険者
- 60歳以上65歳未満などの国民年金の任意加入被保険者
一方、次の人は付加年金を利用できません。
- 厚生年金に加入している会社員などの第2号被保険者
- 第2号被保険者に扶養されている第3号被保険者
- 国民年金基金に加入している人
付加年金は、国民年金の第1号被保険者や任意加入被保険者が、老齢基礎年金を上乗せするための制度です。自分の加入区分が分からない場合は、ねんきん定期便や年金事務所の記録で確認します。
申請先といつから納めるか
申込先は、住んでいる市区町村役場の国民年金担当窓口です。付加保険料は、申し込んだ月分から納めます。過去の月にさかのぼって付加保険料だけを追加することはできません。
納付期限は翌月末です。期限を過ぎても、期限から2年を経過するまでなら納められる場合があります。ただし、申込み前の月分を後から追加できるわけではないため、対象だと分かったら早めに相談します。
国民年金基金との違い
付加年金と国民年金基金は、どちらも国民年金に上乗せする制度ですが、仕組みは違います。
| 比較項目 | 付加年金 | 国民年金基金 |
|---|---|---|
| 掛金・保険料 | 月400円 | 給付の型・年齢・口数などで決まる |
| 年金額 | 200円×納付月数 | 選んだ給付の型と掛金に応じて決まる |
| 税制 | 付加保険料は国民年金保険料の一部として扱う | 掛金は全額が社会保険料控除の対象 |
| 同時加入 | 国民年金基金とは併用できない | 付加保険料とは併用できない |
毎月の負担を抑えて少額を上乗せしたい人は付加年金、掛金を増やして将来の受給額や税控除も検討したい人は国民年金基金が候補になります。ただし、収入や納付状況で選べる制度が変わるため、先に国民年金の加入区分を確認します。
申込み前に確認すること
- 自分が第1号被保険者または任意加入被保険者か
- 国民年金基金に加入していないか
- 何か月納める予定か
- 付加年金を含めた老齢基礎年金の見込額はいくらか
- 申込み後の納付方法と、納付期限を管理できるか
付加年金は月400円という分かりやすい制度ですが、申込み前の月には追加できません。制度の利用を考えた時点で、市区町村役場または年金事務所に、加入区分と申込月を確認してください。
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