75歳の切替で確認する3点
- 本人:新しい資格情報・資格確認書が届いているかを確認します。
- 扶養家族:75歳未満の家族は、新しい加入先と必要書類を勤務先・市区町村へ確認します。
- 治療を継続する人:高額療養費や特定疾病などの認定情報を、新しい保険者へ相談します。
申請書を書く段階なら、高額療養費申請書の書き方と、保険者ごとの様式を確認してください。
2026年10月4日:加入手続き・資格確認書の案内を再確認。2026年8月以降の交付方法は、加入する広域連合の案内で確認してください。
75歳になると、原則として誕生日当日から後期高齢者医療制度に加入します。会社で働き続ける人も、国民健康保険や任意継続に加入している人も、以前の医療保険を使うのは誕生日の前日までです。
誕生日当日からは、新しい保険の資格で受診してください。以前のマイナ保険証の資格情報や資格確認書を使うと、以前の保険者が負担した医療費の返還を求められることがあります。
75歳になる人の健康保険で扶養されている75歳未満の家族は、別の健康保険へ加入する手続きが必要です。本人が後期高齢者医療へ移る日に、家族も被扶養者の資格を失います。
後期高齢者医療は、加入者一人ひとりが入る制度です。会社の健康保険のように家族を扶養に入れる仕組みはありません。
初回確認日:2026年8月28日(加入手続き・資格確認書案内は2026年10月4日再確認)
資格情報のお知らせの使い方と、東京都の特定疾病療養受療証の再申請については、2026年10月9日に公式案内で補足確認しました。
- 75歳の誕生日を境に健康保険が変わる
- 75歳になる本人の加入申請は原則不要
- 2026年8月以降に届く書類を確認する
- 働き続ける人も誕生日から後期高齢者医療へ
- 本人が被扶養者なら、移るのは本人だけ
- 本人が被保険者なら、扶養家族も同日に資格を失う
- 75歳未満の扶養家族は新しい加入先を決める
- 国保へ移る65歳以上の旧被扶養者は減免を確認する
- 後期高齢者医療保険料は誕生月から計算される
- 同じ月に2種類の納付書が届いたら、対象月を確認する
- 窓口負担は1割・2割・3割のいずれか
- 75歳の誕生月は高額療養費の限度額が半分になる
- 入院・透析・継続治療中は認定情報も確認する
- 誕生日後は新しい保険の資格で受診する
- 誕生日前後の手続き一覧
- よくある質問
- 資格・保険料・扶養の手続きはどこへ相談する?
- 公式情報
75歳の誕生日を境に健康保険が変わる
| 時期 | 使う医療保険 | 確認するもの |
|---|---|---|
| 75歳の誕生日前日まで | 会社の健康保険、国民健康保険、任意継続など | 現在のマイナ保険証の資格情報・資格確認書 |
| 75歳の誕生日当日から | 後期高齢者医療制度 | 新しい資格情報・資格確認書 |
たとえば9月20日が75歳の誕生日なら、9月19日までは以前の医療保険、9月20日からは後期高齢者医療です。9月1日生まれなら、8月31日までが以前の医療保険で、9月1日から後期高齢者医療になります。
65歳以上75歳未満で一定の障害があり、広域連合の認定を受けた人は、75歳になる前から後期高齢者医療へ加入している場合があります。生活保護を受けている世帯に属する人など、法律上の適用除外もあります。
75歳になる本人の加入申請は原則不要
75歳になった本人は、原則として自動的に後期高齢者医療へ加入します。市区町村での加入申請は原則不要です。
以前の健康保険をやめる手続き、資格確認書の返却、扶養家族の切替は、それぞれ確認してください。
会社の健康保険に加入している人は勤務先、任意継続の人は加入している健康保険、国民健康保険の人は市区町村から届く案内を確認しましょう。
2026年8月以降に届く書類を確認する
後期高齢者医療でもマイナ保険証を利用できます。2026年8月1日以降は、マイナ保険証の利用状況などに応じて、資格確認書または資格情報のお知らせが交付されます。交付対象や郵送方法は、都道府県の後期高齢者医療広域連合と市区町村の案内で確認してください。
「資格情報のお知らせ」は、マイナ保険証での受付がうまくいかないときに、マイナンバーカードと一緒に提示する書類です。紙のお知らせだけでは受診できません。詳しくは、厚生労働省「資格確認方法について」を確認してください。
- マイナ保険証で受診する人:新しい資格情報が登録されているか確認する
- マイナ保険証を使わない人:資格確認書が届いているか確認する
- マイナ保険証での受診が難しい人:資格確認書の交付対象や申請方法を確認する
多くの広域連合では、誕生日までに必要な書類を送付すると案内しています。誕生日が近いのに何も届かない場合や、入院・通院の予定が誕生日をまたぐ場合は、住民票のある市区町村の後期高齢者医療窓口へ連絡してください。
働き続ける人も誕生日から後期高齢者医療へ
75歳の誕生日当日からは、働き続ける人も後期高齢者医療の資格で受診します。勤務先の健康保険の資格は誕生日当日に喪失します。
75歳到達の資格喪失について、協会けんぽの場合は事業主が資格喪失届を日本年金機構へ提出します。
勤務先から資格確認書、高齢受給者証、限度額適用認定証などの返却を求められたら、案内に従って返却してください。健康保険組合や共済組合では手続きが異なる場合があるため、人事・給与担当へ次の3点を確認してください。
- 以前の健康保険を使える最終日
- 返却する資格確認書・認定証
- 給与から控除される最後の健康保険料が何月分か
75歳以降も働く場合、後期高齢者医療へ移っても、給与と老齢厚生年金の関係は別に確認が必要です。詳しくは、在職老齢年金と2026年度の基準額をご覧ください。
本人が被扶養者なら、移るのは本人だけ
75歳になる人が、配偶者や子の会社の健康保険で扶養されていた場合は、その人だけが誕生日当日から後期高齢者医療へ移ります。
保険に加入している配偶者や子と、ほかの被扶養者は、以前の健康保険を続けます。
扶養されていた本人も、75歳からは後期高齢者医療の保険料が本人ごとに計算されます。
本人が被保険者なら、扶養家族も同日に資格を失う
75歳になる人が会社の健康保険や任意継続の被保険者本人で、75歳未満の家族を扶養している場合は、家族の切替も準備してください。
本人が後期高齢者医療へ移ると、扶養家族も誕生日当日に以前の健康保険の被扶養者資格を失います。家族は、新たに加入する健康保険を決めて手続きしてください。
| 75歳になる人の立場 | 本人 | ほかの家族 |
|---|---|---|
| 会社の健康保険の被保険者 | 後期高齢者医療へ移行 | その人の被扶養者は同日に資格喪失 |
| 会社の健康保険の被扶養者 | 後期高齢者医療へ移行 | 被保険者とほかの被扶養者は原則そのまま |
| 国民健康保険の加入者 | 後期高齢者医療へ移行 | 同じ世帯の75歳未満の国保加入者は国保を継続 |
75歳未満の扶養家族は新しい加入先を決める
被扶養者資格を失う家族は、次のいずれかへ切り替えます。
- 自分の勤務先の健康保険へ加入する
- 別の家族が加入する健康保険の扶養に入る
- 住民票のある市区町村の国民健康保険へ加入する
国民健康保険へ加入する場合は、以前の健康保険の資格喪失証明書が必要です。市区町村により、本人確認書類、マイナンバーを確認できる書類、口座情報なども求められます。
扶養家族の新しい加入先は、誕生日前に決めておきましょう。手続き前に受診すると、医療費をいったん全額支払う場合があります。
国保に加入する手続きが遅れても、資格と保険料は以前の健康保険の資格喪失日にさかのぼるのが原則です。
別の家族の扶養へ入る場合は、年金収入や給与収入を含む年間収入見込みで審査されます。詳しくは、65歳以上の扶養認定と180万円基準をご確認ください。
国保へ移る65歳以上の旧被扶養者は減免を確認する
会社の健康保険の被保険者が後期高齢者医療へ移ったため、その被扶養者だった65歳以上75歳未満の人が国民健康保険へ加入する場合は、「旧被扶養者」の減免対象になることがあります。
厚生労働省が示した2026年度の取扱い例では、旧被扶養者本人の所得割・資産割は当分の間免除し、均等割や、旧被扶養者だけの世帯にかかる平等割は、資格取得月から2年を経過する月まで軽減する仕組みです。
均等割などの軽減割合は、世帯に適用される法定軽減によって変わります。
実際の減免は市区町村の条例で決まり、申請が必要な自治体もあります。国保加入手続きの際に、資格喪失証明書を示して「旧被扶養者減免の対象か」を必ず確認してください。
後期高齢者医療保険料は誕生月から計算される
後期高齢者医療の保険料は、原則として75歳の誕生月から年度末までの月数で計算されます。
所得に応じた「所得割」と、加入者が負担する「均等割」を基に計算します。保険料率や上限額は、都道府県の広域連合で異なります。
75歳になったばかりの人は、年金からの天引きがすぐに始まらず、当初は納付書や口座振替で納めることがあります。
国民健康保険で登録していた口座振替が、後期高齢者医療へ自動的に引き継がれない地域もあります。
保険料通知が届いたら、金額だけでなく、対象月と納付方法を確認してください。
同じ月に2種類の納付書が届いたら、対象月を確認する
同じ月に以前の医療保険の請求と、後期高齢者医療の納付書が届いたら、それぞれ何月分か確認してください。支払う月と、保険料の対象月が異なることがあります。
| 以前の医療保険 | 75歳到達時の考え方 | 確認先 |
|---|---|---|
| 会社の健康保険 | 原則、資格喪失月分の健康保険料はかからない。給与控除が前月分のことがある | 勤務先の給与担当・健康保険 |
| 協会けんぽの任意継続 | 原則、75歳到達月の前月分まで。前納分は還付対象になる場合がある | 協会けんぽ都道府県支部 |
| 国民健康保険 | 75歳到達月の前月分まで再計算される | 市区町村の国保窓口 |
| 後期高齢者医療 | 75歳の誕生月分から計算される | 市区町村の後期高齢者医療窓口 |
同じ月に支払いが重なったように見えたら、各納付書の「対象年度」「対象月」「変更後の年額」を見比べてください。過払いがある場合は、以前の保険者から還付通知が届くことがあります。
窓口負担は1割・2割・3割のいずれか
75歳以上の窓口負担は原則1割ですが、一定以上の所得がある人は2割、現役並み所得者は3割です。75歳になれば全員が1割になるわけではありません。
負担割合は、住民税の課税所得や、同じ世帯の後期高齢者医療の加入者の収入などを使って判定します。
資格確認書や資格情報のお知らせに記載された割合を確認してください。疑問がある場合は、広域連合または市区町村へ問い合わせましょう。
75歳の誕生月は高額療養費の限度額が半分になる
月の途中で75歳になる人は、誕生日前と誕生日後で医療保険が分かれます。それぞれの保険で高額療養費の限度額をそのまま適用すると、1か月の限度額が実質2倍になるおそれがあります。
この負担を防ぐため、75歳到達月は、移行前と移行後の医療保険で自己負担限度額をそれぞれ本来額の2分の1にする特例があります。月全体では、通常月と同程度の限度額になるように設けられた仕組みです。
1日生まれの人は、月初から後期高齢者医療だけに加入するため、半額特例の対象外です。
65歳以上75歳未満で障害認定を受け、既に後期高齢者医療に加入していた人も、75歳での保険の切替がないため、原則として対象外です。
被保険者本人の75歳到達に伴って、月の途中から国保へ移る被扶養者にも限度額の特例があります。高額な治療中の家族がいる場合は、本人だけでなく扶養家族についても以前の保険者と国保窓口へ確認してください。高額療養費の全体像は、高額療養費の所得別上限と申請方法で整理しています。
入院・透析・継続治療中は認定情報も確認する
誕生日をまたいで入院する人、人工透析などの特定疾病で治療中の人、限度額適用・標準負担額減額の対象になっている人は、医療保険の切替だけでなく、認定情報の引継ぎも市区町村へ確認してください。
マイナ保険証で所得区分を確認できる場合でも、長期入院該当や特定疾病などは新しい制度で申請が必要になることがあります。以前の認定証や受療証を持って、市区町村の後期高齢者医療窓口へ相談してください。
東京都では、以前の医療保険で特定疾病療養受療証を持っていた人も、後期高齢者医療に新たに加入すると改めて申請が必要です。住んでいる地域での手続きは、市区町村の後期高齢者医療窓口へ確認してください。
誕生日後は新しい保険の資格で受診する
75歳の誕生日当日以降に、以前の健康保険の資格確認書や古い資格情報で受診すると、以前の保険者が負担した医療費の7~9割を後から返還するよう求められることがあります。
新しい資格確認書がまだ届かない、マイナ保険証に新しい資格が反映されていない場合は、受付で「75歳になり、後期高齢者医療へ切替中」と伝えてください。医療機関の取扱いと、市区町村が発行できる資格確認書などを、医療機関と市区町村へ確認してください。
誕生日前後の手続き一覧
| 時期 | 本人が確認すること | 扶養家族がいる場合 |
|---|---|---|
| 誕生日の1か月ほど前 | 広域連合・市区町村からの郵便、資格確認方法、保険料の案内を確認 | 新しい加入先を決め、資格喪失証明書の発行方法を確認 |
| 誕生日前日 | 以前の医療保険を使える最終日を確認 | 以前の被扶養者資格を使える最終日を確認 |
| 誕生日当日 | 後期高齢者医療の資格で受診 | 新しい健康保険の資格開始日 |
| 誕生日後 | 保険料通知、負担割合、口座振替を確認 | 国保なら原則14日以内を目安に届出。旧被扶養者減免も確認 |
よくある質問
75歳になっても会社で働けば、会社の健康保険を続けられますか?
働き続ける人も、75歳の誕生日当日から後期高齢者医療へ移ります。勤務先の健康保険の資格は誕生日当日に喪失します。
誕生日が月末なら、その月末まで以前の健康保険を使えますか?
以前の健康保険を使えるのは、誕生日の前日までです。たとえば9月30日が誕生日なら、9月29日までが以前の保険、9月30日からは後期高齢者医療です。
75歳未満の妻は、そのまま後期高齢者医療の扶養に入れますか?
妻は、自身の勤務先の健康保険、別の家族の扶養、国民健康保険のいずれかへ切り替えます。後期高齢者医療には扶養制度がありません。
国保の口座振替は後期高齢者医療にも引き継がれますか?
国保の口座振替が自動的に引き継がれない地域があります。最初は納付書で納める「普通徴収」になる場合もあります。保険料通知で納付方法を確認してください。
75歳になった月は医療費の上限が2倍になりますか?
月の途中で75歳になった人には、移行前後の医療保険で高額療養費の自己負担限度額をそれぞれ半分にする特例があります。1日生まれなど対象外となる場合があります。
資格・保険料・扶養の手続きはどこへ相談する?
- 後期高齢者医療の資格、資格確認書、保険料、負担割合:市区町村の後期高齢者医療窓口
- 勤務先の健康保険の資格喪失、最後の給与控除:勤務先の人事・給与担当
- 任意継続の資格喪失と前納保険料の還付:加入している健康保険
- 扶養家族の国保加入と旧被扶養者減免:市区町村の国民健康保険窓口
- 高額療養費:誕生日前の保険者と後期高齢者医療の双方
退職後の健康保険を比較している段階なら、任意継続・国保・扶養の比較も参考にしてください。国保料の支払いが難しい場合は、国保料の減免・猶予・分割相談で相談時に用意する書類を確認できます。
公式情報
- 厚生労働省「高齢者の医療の確保に関する法律」
- 日本年金機構「健康保険・厚生年金保険の資格喪失手続き」
- 協会けんぽ「資格確認書を使用できる期間と75歳到達」
- 千葉県後期高齢者医療広域連合「75歳到達時の加入手続き」
- 厚生労働省「医療費の窓口負担割合等の相談窓口」
- 厚生労働省「75歳到達月の自己負担限度額の特例」
- 厚生労働省「2026年度の旧被扶養者に係る国保条例減免の取扱い例」
- 東京都後期高齢者医療広域連合「特定疾病療養受療証」


