人手不足を解消するために、機械、ロボット、業務システムなどを導入したい事業者は、中小企業省力化投資補助金を確認できます。
この制度には、カタログから製品を選ぶ「カタログ注文型」と、自社の現場に合わせて設備やシステムを組み合わせる「一般型」があります。名前は似ていますが、申請の考え方と準備する計画が違います。
まず結論
- カタログ注文型は、登録された汎用製品を選び、販売事業者と共同で申請する方式です。
- 一般型は、個別の現場や事業内容に合わせた設備導入・システム構築を支援します。
- カタログ注文型は随時受付中です。一般型は公募回制で、第8回は8月中旬公募開始、9月中旬申請開始、10月中旬締切予定と案内されています。
- 個人事業主・法人を問わず、業種・規模・人手不足の状況など、最新の公募要領にある対象要件を満たす必要があります。
- 交付決定前に購入した製品や発生した費用は、カタログ注文型では対象外と明記されています。
何のための補助金か
人手不足に悩む中小企業等が、IoT、ロボット、デジタル技術などを活用して省力化に取り組むための制度です。目的は、作業時間を減らすことだけではありません。付加価値額や労働生産性を高め、賃上げにつなげる計画が求められます。
単に高額な機械を買うための制度ではなく、「どの作業が何時間減るのか」「売上や生産性にどうつながるのか」を説明する必要があります。
カタログ注文型とは
カタログに登録された省力化製品から、自社に導入したい製品を選ぶ方式です。販売事業者と共同で申請し、製品本体価格と導入に要する費用が対象になります。
補助上限額
2026年3月19日以降の制度では、従業員数に応じた補助上限額が設定されています。
| 申請時の従業員数 | 通常の上限 | 賃上げ要件を満たす場合 |
|---|---|---|
| 5人以下 | 200万円 | 300万円 |
| 6〜20人 | 500万円 | 750万円 |
| 21人以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
補助率は1/2以下です。賃上げ目標を達成した場合でも、補助対象経費に補助率を掛けた額が上限額を超えて交付されるわけではありません。
カタログ注文型は、申請時点で登録製品と販売事業者を確認できる点が特徴です。まず製品カタログで候補を探し、導入場所、人手不足の状況、作業時間の削減効果を整理します。
一般型とは
一般型は、個別の現場や事業内容に合わせた設備導入・システム構築を支援します。カタログにある一つの汎用製品を選ぶだけでなく、業務プロセス全体に合わせて設備やソフトウェアを組み合わせる事業に向いています。
補助上限額
| 申請時の従業員数 | 通常の上限 | 大幅な賃上げを行う場合 |
|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 |
| 6〜20人 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 21〜50人 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 51〜100人 | 5,000万円 | 6,500万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
補助率は、中小企業が1/2、小規模企業者・小規模事業者や再生事業者が2/3です。最低賃金引上げ特例など、別の要件を満たす場合に補助率が変わることがあります。
一般型では、労働生産性、給与支給総額、事業所内最低賃金などに関する基本要件があります。申請書では、設備を導入した後の生産性や省力化効果を計画として示します。
個人事業主・法人の確認点
個人事業主も、対象となる中小企業等の区分に当てはまれば申請候補になります。ただし、制度の対象者は、業種、企業規模、従業員数、人手不足の状況、賃金要件、他の補助制度との重複などを合わせて判断します。
次の順番で確認すると、申請できるかを整理しやすくなります。
- 個人事業主または法人としての事業実態があるか
- 業種と従業員規模が中小企業等の区分に入るか
- 人手不足の状態を説明できるか
- 導入する製品・システムで作業が減るか
- 生産性、給与、最低賃金に関する基本要件を満たせるか
- 他の補助金との重複がないか
「個人事業主だから対象外」「法人なら必ず対象」と決めつけず、最新の公募要領で判定してください。
対象経費と対象外になりやすいもの
カタログ注文型では、登録製品の本体価格、設置、運搬、動作確認、マスタ設定などの導入経費が対象になります。一方、中古品、交付決定前に購入した製品、消費税、補助金申請の代行費などは対象外とされています。
一般型では、機械装置・システム構築費が必須で、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費などが対象経費に含まれます。枠と公募回により扱いが変わるため、見積書を取る前に公募要領を確認します。
2026年の受付予定
カタログ注文型
2026年8月2日時点で、応募・交付申請は随時受付中です。申請から交付決定までの期間は、公式サイトで最新の案内を確認します。
一般型
第7回の申請受付は2026年7月31日17時に締め切られました。第8回は、次の予定です。
- 公募開始:2026年8月中旬予定
- 申請受付開始:2026年9月中旬予定
- 申請締切:2026年10月中旬予定
予定日は変更される可能性があります。GビズIDプライムの取得に時間がかかる場合があるため、利用を考えている事業者は早めに準備します。
申請前にやること
- カタログ注文型か一般型かを選ぶ
- 導入する設備・システムの候補を決める
- 人手不足の具体的な状況を整理する
- 導入前後の作業時間、人数、売上、生産性を比較できるようにする
- GビズIDプライムを準備する
- 公募要領で交付決定前の発注・契約の扱いを確認する
- 導入後の報告や賃金要件まで含めて資金計画を作る
相談先
制度全体は中小企業省力化投資補助金の公式サイト、申請準備はカタログ注文型なら販売事業者、一般型なら公募要領と事務局に確認します。地域の商工会、商工会議所、よろず支援拠点などに計画の相談をする方法もあります。
公式情報
- 中小企業省力化投資補助金 公式トップ
- カタログ注文型の補助率・上限額・対象経費
- カタログ注文型のスケジュール
- 一般型の補助率・上限額・基本要件
- 一般型 第8回のスケジュール
- デジタル庁:補助金申請とGビズID
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※この記事は2026年8月2日時点で確認した情報をもとにした記事です。公募要領、補助上限、受付日、対象経費は更新されるため、申請前に必ず公式情報を確認してください。


