情報確認日:2026年10月13日
海外旅行中の急な病気やけがで現地の病院にかかった場合、日本の健康保険から医療費の一部が戻る「海外療養費」を申請できることがあります。対象は、日本で保険診療に当たる治療です。
帰国後に書類をそろえるのは手間がかかります。治療を受けた人は、支払いの領収書だけでなく、診療内容と費用の内訳を現地の医療機関へ依頼してください。以下は協会けんぽの案内に基づきます。
治療目的で海外へ行った場合は対象外
海外療養費は、旅行や海外赴任中に、やむを得ず現地で診療を受けた場合の制度です。治療を受ける目的で渡航した場合は対象外です。日本国内で保険適用にならない美容整形なども、現地で払ったことを理由に対象にはなりません。協会けんぽの対象条件
受診時の保険資格も関係するため、長期滞在で日本の健康保険を脱退している人は、以前の加入先へそのまま申請できると考えず、資格があった期間を確かめます。
旅行保険を利用した人は、日本の健康保険へ出す資料の原本が残っているかも確認してください。両方の窓口に利用状況を伝え、原本の提出先や返却の扱いを問い合わせます。
海外で払った額の7割が必ず戻るわけではない
支給額は、日本で同じ病気を治療した場合の額を基準に計算します。現地で払った額の方が低ければ、その実費が基準です。そこから本人の自己負担に当たる額が差し引かれます。
現地の料金が高い場合は、支払額に比べて給付が少なくなることがあります。海外旅行保険の補償額と同じ仕組みではないので、帰国後の払戻しを前提に家計を組まないようにしましょう。
協会けんぽは、外貨の換算に支給決定日の為替レートを使うと案内しています。支払日のカード明細だけで、最終的な振込額までは計算できません。
現地の病院には診療内容と費用明細を依頼する
必要書類の中心は次のとおりです。
| 用意するもの | 内容 |
|---|---|
| 診療内容明細書 | 医師が病名や診療内容を証明 |
| 領収明細書と領収書 | 通貨、項目別費用、支払いの記録 |
| 日本語訳 | 外国語の証明・明細・領収書の内容 |
| 渡航を確認できる書類 | パスポート、航空券など |
| 同意書 | 保険者が現地の病院へ照会するためのもの |
医科と歯科では様式が異なります。協会けんぽは複数言語の様式を公開しているので、渡航前に保存しておくと、必要になったときに病院へ説明しやすくなります。
医師が証明する欄を患者本人が代わりに埋めることはできません。現地独自の書式を使う場合も、必要な項目がそろっているか加入先へ相談してください。海外療養費の申請書類
月・医療機関・入院と外来を混ぜずに申請する
協会けんぽでは、原則として月ごと、受診者ごと、医療機関ごと、入院・外来ごとに証明書類を作成します。家族の領収書や複数の病院の明細を、一人分としてまとめないようにしてください。
翻訳には翻訳者の署名、住所、電話番号の記載が必要です。病院の住所、電話、担当医、受診日が読める控えも残しておくと、審査中に照会があったときの助けになります。
帰国後に不足が分かったら、病院へ再発行を頼む前に、日本の加入先へ何が足りないのか尋ねましょう。同じ書類を何度も取り寄せる負担を減らせます。
支払日の翌日から2年以内に加入先へ申請する
協会けんぽは、海外で治療費を払った翌日から2年で時効になると案内しています。審査には通常数か月かかるため、提出と入金を同時期とは考えず、申請内容の控えを保管してください。
協会けんぽの海外療養費は専用窓口で受け付けています。郵送先は公式案内の最新表示を使います。国民健康保険や健康保険組合の人は、自分の加入先へ提出します。
窓口へ相談するときは、渡航期間、受診日、診療内容、支払日、金額、現在そろっている書類を伝えれば、追加の準備を具体的に確認できます。
参照資料(2026年10月13日確認):協会けんぽ・海外療養費、海外療養費申請書の案内。

