情報確認日:2026年10月15日
昔、国民年金への加入が任意だった学生や被用者等の配偶者で、未加入中に初診日がある人は「特別障害給付金」の対象になる場合があります。現在、障害基礎年金の1・2級相当の状態で、65歳に達する日の前日までに請求することなどが必要です。書類がそろわなくても、まず住所地の市区町村へ請求を相談してください。
「未納なら誰でも対象」ではなく、任意加入だった時代の救済
特別障害給付金は、国民年金制度が変わる過程で、任意加入しなかったため障害基礎年金等を受けられない人への福祉的な給付です。対象になるのは、主に次の2つの立場だった人です。
| 当時の立場 | 確認する時期 |
|---|---|
| 国民年金への加入が任意だった学生 | 1991年3月以前 |
| 被用者年金加入者などの配偶者で、国民年金への加入が任意だった人 | 1986年3月以前 |
その任意未加入期間中に、障害の原因となった病気・けがについて初めて医師や歯科医師に診てもらった「初診日」があることを確認します。現在手帳があるかだけでは判断できません。
学生については昼間部が対象で、定時制・夜間部・通信は除かれます。学校の種類も当時の制度によって範囲が異なり、専修学校や一部の各種学校は1986年4月〜1991年3月の扱いを確認します。
配偶者についても、当時の厚生年金・共済加入や受給の状況などの確認が必要です。現在の健康保険の扶養に入っているかどうかだけで決まるものではありません。日本年金機構の対象者案内
2026年度は2級相当で月46,920円。ほかの年金との調整がある
2026年度の基本月額は、1級相当が58,650円、2級相当が46,920円です。認定後は請求月の翌月分から支給され、通常は2・4・6・8・10・12月に前月までの分が支払われます。障害が生じた昔の時点まで、まとめて遡る制度ではありません。
老齢年金・遺族年金・労災補償等を受けられる場合は、その額を差し引く調整があります。例えば、2級相当の基本月額46,920円に対し、調整対象となる年金の月額相当が30,000円だけなら、差額は16,920円です。所得による停止など、ほかの調整はないと仮定した計算です。
障害基礎年金・障害厚生年金・障害共済年金などを受けられる人は、そもそもこの給付金の対象にはなりません。また、経過的福祉手当を受ける人が特別障害給付金を受給すると、その手当の受給資格を失います。受給中の給付を全部申告してください。
本人所得で半額・全額が止まる場合もある
扶養親族等がいない場合、前年所得が3,858,000円を超えると2分の1が支給停止、4,918,000円を超えると全額が支給停止になります。対象期間は10月分から翌年9月分です。
扶養親族等がいる場合は限度額の加算があり、所得から差し引く項目も定められています。給与の額面年収をそのまま上の額と比べないでください。扶養する人の年齢・区分や、ほかの所得・控除を含めて窓口に確認します。現行施行令の第2〜4条
請求は市区町村へ。初診日と当時の立場を証明する
受付窓口は住所地の市区役所・町村役場です。審査・認定・支給の事務は日本年金機構が行います。所定の請求書をPDF・JPEGで添付するe-Gov電子申請の案内もあります。
基本の資料は、請求書、基礎年金番号が分かる書類、所定の診断書、病歴・就労状況等申立書、所得状況届などです。診断書を書いた病院と初診の病院が違う場合は、受診状況等証明書を用意します。ほかの公的年金があれば、額が分かる通知も必要です。
学生だった人は、当時の在学期間を確認できる在学・在籍証明書を加えます。学校が廃校になって証明を取れない場合には、卒業証書や成績通知票などを使えることもありますが、それだけで認定される保証はありません。窓口が学校へ照会するための委任状を求められる場合もあります。
配偶者だった人は、婚姻年月日を確認する戸籍などと、当時の配偶者の年金加入・受給状況を確認する資料を準備します。
期限が近いときは、不足資料の完成を待たず相談する
請求期限は「65歳に達する日の前日まで」です。誕生日当日まで待てるという意味ではありません。年金窓口に生年月日を伝え、自分の提出期限を確認してください。期限までに障害基礎年金の1・2級相当の状態に該当している必要もあります。
日本年金機構は、診断書や初診日・在学・扶養関係の資料がすべてそろわなくても、請求を受け付けると案内しています。後から不足書類を補い、認定されれば請求月の翌月分から支給されます。
初診の病院が廃院した場合などは、手帳申請時の診断書、健康保険の記録、当時の入院記録などの代替資料を相談できます。資料を出せば必ず認められるわけではないため、最初の受診先と受診時期、その当時の学校・配偶者の勤務先をメモして持参してください。
給付を受ける人の国民年金保険料には、申請による免除の扱いもあります。これは障害年金受給者の法定免除とは手続きが異なり、毎年度の申請が必要です。給付金の認定後に、保険料の窓口へも確認してください。
参照資料
あわせて読みたい記事
執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

