情報確認日:2026年10月14日
職場の定期健診等で、血圧・脂質・血糖・腹囲またはBMIの4項目すべてに異常の所見がある労働者は、労災保険の二次健康診断と特定保健指導を無料で受けられる場合があります。本人が会社の証明を受けた請求書と健診結果を用意し、指定の健診給付病院等を通じて請求します。原則、一次健診の受診日から3か月以内です。
すでに医師から脳・心臓疾患の症状があると診断された人や、労災の特別加入者は対象外です。健診で一つの数値だけが高い場合に、すべての再検査を無料にする制度でもありません。
4項目と、産業医の判定を確認する
対象となる一次健康診断は、職場の定期健康診断等です。次の4項目すべてについて異常の所見があることが基本条件です。
| 確認する項目 | 健診結果で見る内容 |
|---|---|
| 血圧 | 血圧検査の判定 |
| 血中脂質 | 脂質検査の判定 |
| 血糖 | 血糖検査の判定 |
| 腹囲またはBMI | 肥満度等の判定 |
数値を自分で基準と比較しただけでは、給付の対象は決まりません。一次健診の担当医が一部を「異常なし」とした場合でも、産業医等が就業環境等を総合的に考慮し、異常の所見を認める場合は、その意見を優先する扱いがあります。
結果票を会社の担当者や産業医へ示し、4項目の判定と、医師の意見が必要かを確認します。健診結果がまだ届かない場合も、受診日と結果の通知予定を把握してください。厚生労働省の給付要件が4項目と産業医の扱いを説明しています。
無料で受けられる検査と保健指導
二次健診は、脳血管と心臓の状態を把握するための検査です。空腹時の脂質・血糖検査、負荷心電図または心エコーのいずれか、頸部エコーなどが含まれます。HbA1cは一次健診で受けていれば二次健診では行わず、微量アルブミン尿検査は一次の尿蛋白で所定の所見がある場合に限ります。
検査をすべて本人の希望で追加できる制度ではなく、給付対象の項目と条件が決まっています。受診前に、食事を取らずに来院する必要、服薬についての指示、必要な持ち物を病院へ確認してください。薬の中止や変更は自分で決めず、医師の指示に従います。
特定保健指導は、二次健診の結果を基に、医師または保健師が行う栄養・運動・生活の指導です。二次健診で脳・心臓疾患の症状があると診断された場合は、この保健指導は実施されません。必要な診療へつなぐ相談をします。
給付は1年度に1回です。同じ年度に一次健診を2回受け、両方で条件を満たしていても、二次健診等給付を2回受けられるわけではありません。
会社の証明を受け、対象の病院へ予約する
本人が用意する中心書類は、二次健康診断等給付請求書「様式第16号の10の2」と、一次健診の結果を証明する資料です。会社の事業主証明を受け、結果票の写しなどを添えます。
手続きは次の順に進めます。
- 健診結果を会社・産業医等へ示し、対象となる判定を確認します。
- 最新の請求書を入手して記入し、会社に事業主証明を依頼します。
- 労災病院または都道府県労働局長が指定する健診給付病院等を探します。
- 病院へ「労災の二次健康診断等給付を利用したい」と伝え、予約と書類を確認します。
- 請求書と結果資料を病院へ提出し、病院を経由して労働局長へ請求します。
通常の健康保険の医療機関であればどこでもよい、という扱いではありません。指定状況は変わるため、労働局の一覧を見た後も、病院へ現在の受入れと予約枠を確認します。東京労働局の手続き案内では、病院経由の請求と指定医療機関の条件を説明しています。
3か月は「結果を受け取った日」からではない
請求期間は原則、一次健康診断を受けた日から3か月以内です。会社から結果票を受け取った日や、産業医と面談した日から数えるものではありません。検査日、結果の受領日、会社への証明依頼日、病院の予約日を記録します。
天災で請求できなかった場合や、医療機関の事情で一次健診結果の通知が著しく遅れた場合など、やむを得ない事情には例外が示されています。3か月を過ぎた人は、理由と日付を労働局へ具体的に伝えてください。例外があるからいつでも申請できるとは考えず、予約が取れないと分かった段階でも相談します。
請求方法や受診先を誤ると、対象者であっても労災給付が行われず、検査費を全額負担する場合があります。会社の証明、指定病院、期限の3点を、受診前にそろえて確認することが費用の食い違いを防ぎます。
結果を会社へ渡し、就業上の対応につなぐ
二次健診は、検査を受けて終わりではありません。受診後3か月以内に、結果を証明する書面を会社へ提出した場合、会社は労働安全衛生法に基づき医師等の意見を聴き、就業上の措置を講ずる義務があります。
本人は結果の控えを保管し、産業医等との面談、勤務上の対応、保健指導後の相談先を確認します。病院から会社へ自動的にすべて伝わると思わず、本人が提出する書面と提出先を会社へ尋ねます。
給付要件や請求で困ったときは、所在地の都道府県労働局の労災担当へ相談します。会社の産業医や健診給付病院は受診・判定の相談先、労働局は給付手続きの確認先と、役割を分けると話が進みます。
参照した公式資料
あわせて読みたい記事
執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

