この記事の情報基準日:2026年10月8日
3行でわかる結論
- スーパーで買う食べ物・飲み物の消費税を、2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間だけ、8%から1%に下げる計画です。
- 政府は2026年9月15日にこの計画(大綱)を閣議決定しました。関連法案は自民党が10月2日に了承し、政府は10月5日に始まった臨時国会での成立をめざしています。ただし法律はまだ成立していません(2026年10月8日時点)。
- 外食とお酒は10%のままです。残りの「1%分」は、働く人への新しい給付金でお返しする仕組みとセットになっています。
そもそも消費税ってなに?
消費税は、モノやサービスを買ったときに、値段に上乗せして払う税金です。100円のおにぎりを買うと、レジで108円になりますよね。この8円が消費税です。
お店は預かった消費税を、あとで国や都道府県にまとめて納めます。つまり、払っているのは買う人(わたしたち)で、お店は「集めて届ける係」です。
今の税率は2種類あります。ふつうは10%で、食べ物・飲み物(お酒と外食を除く)は8%です。食べ物を少し安くしているこの仕組みを「軽減税率」といいます。
何が変わるの?
今回の計画は、この軽減税率の8%を、2年間だけ1%まで下げるというものです。
| 買うもの | いま | 2027年4月〜2029年3月(予定) |
|---|---|---|
| スーパー・コンビニで買う食べ物、飲み物(持ち帰り) | 8% | 1% |
| お店の中で食べる外食(イートイン含む) | 10% | 10%のまま |
| お酒 | 10% | 10%のまま |
| 週2回以上発行される新聞の定期購読 | 8% | 8%のまま |
| 服、文房具、ゲームなど食品以外 | 10% | 10%のまま |
たとえば、税抜き1万円分の食料品を買うと、いまは消費税が800円です。1%になると100円なので、700円分軽くなる計算です。家族の食費が月6万円(税抜き)なら、月4,200円ほどの差になります。
ただし、商品の値段はお店が決めます。税金が下がった分がそのまま値下がりにつながるかは、お店しだいの面もあります。
なぜ「ゼロ」じゃなくて「1%」なの?
2026年2月の衆議院選挙で、自民党は「食料品の消費税を2年間ゼロにすることを検討する」と約束していました。それが1%になったのは、主にレジの準備に時間がかかるからです。
報道によると、税率をゼロにするとお店のレジのシステムを直すのに最長1年程度かかることがわかりました。1%なら半年程度で済むため、早く始めることを優先したとされています。
スマホのアプリでたとえると、「設定の数字を変えるだけ」なら早いけれど、「その項目そのものを消す」となると、作り直しが必要になる、というイメージです。
「1%分」はどうなるの?
1%が残る分は、2027年4月から始まる予定の「就業者負担軽減支援金」という新しい給付金で、働く人(中くらい・少なめの収入の人)に返す計画です。政府は、これで食料品の消費税を「実質ゼロ」にすると説明しています。
この給付金は1年に1回、住んでいる市区町村から支払われる予定です。公金受取口座(マイナンバーにひもづけた受け取り用の口座)を登録している人は、基本的に申請なしで受け取れる仕組みにするとされています。金額はまだ決まっていません。くわしくは就業者負担軽減支援金をやさしく解説した記事で説明しています。
お金(財源)はどうするの?
消費税を下げると、国や都道府県に入るお金が減ります。2年間で約10兆円が必要とされています。
政府は「赤字国債(借金)に頼らない」と大綱に書きました。補助金や税の特別ルールの見直し、税金以外の収入などで確保するとしていますが、具体的な中身は2027年度の予算をつくる過程で決めるとしています。ここは国会でも大きな議論になりそうです。
決まったこと・まだ決まっていないこと
決まったこと(政府の方針として)
- 対象は今の軽減税率と同じ範囲の飲食料品
- 期間は2027年4月1日〜2029年3月31日の2年間で、そのあとは8%に戻す
- 地方の税収が減る分は、国が全額おぎなう
- 外食のお店や農家など、影響を受ける事業者への支援を行う
まだ決まっていないこと
- 法律の成立(2026年10月5日に始まった臨時国会で審議され、会期は12月12日まで)
- 財源の具体的な中身
- セットになる給付金の金額や対象になる年収の範囲
知っておくと得する「切り替えのころ」の注意点
税率が変わった直後は、お店の値札の貼り替えが間に合わないことがあります。そのため大綱では、2027年4月〜5月は、条件つきで「8%で計算した税込み価格」の表示のままでもよいとしています。
つまり、値札とレジの金額がちがうことがあり得ます。「レジで安くなっていればOK」と覚えておくと、混乱しにくいはずです。
また、イートインとテイクアウトの差は「10%と1%」の9ポイントに広がります。お弁当屋さんやファストフード店では、「持ち帰りのほうがかなりおトク」という場面が増えそうです。
まとめ
食料品の消費税1%は、「2年間の期間限定」で「働く人への新しい給付金とセット」の計画です。2026年10月時点ではまだ法律になっていないので、国会での審議の行方をチェックしておきましょう。給付金・助成金プラスでも、法律が成立したら内容を更新します。
あわせて読みたい
参考資料
- 内閣官房「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」(2026年9月15日閣議決定)
- 内閣官房「飲食料品に係る消費税率の引下げ」及び「給付付き税額控除」について
- 自民党「消費減税で家計負担軽減」(2026年10月2日)
- 報道:共同通信「飲食料品の消費税1%有力」(2026年5月25日)、共同通信「国会5日召集、消費減税で論戦へ」(2026年10月4日)
更新履歴:2026年10月8日 公開

