生活福祉資金貸付制度のすべて|福祉費・緊急小口・総合支援・教育支援・不動産担保型の対象と申込み

生活福祉資金の福祉費|保証人なしで医療・転居・技能習得費を借りる条件 住まい・生活

生活福祉資金の福祉費は、低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯が、医療・介護、転居、住宅修繕、技能習得などに必要な費用を借りる制度です。給付金ではなく貸付けなので、借りた後の返済が必要です。連帯保証人を立てられない場合も申込みはできますが、原則として年1.5%の利子がかかります。

「580万円まで誰でも借りられる」という制度ではありません。資金使途ごとの上限目安、世帯の収入・支出、他制度の利用、返済可能性を踏まえて、都道府県社会福祉協議会が審査します。

福祉費:対象になる世帯

  • 低所得者世帯:必要な資金を他から借り受けることが難しい世帯(市町村民税非課税程度)
  • 障害者世帯:身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた人などがいる世帯
  • 高齢者世帯:65歳以上の高齢者がいる世帯

実際の所得確認や対象範囲は、都道府県社会福祉協議会と市区町村社会福祉協議会で確認します。対象世帯に当てはまっても、貸付けによって生活の安定・自立が見込めない場合などは、承認されないことがあります。

福祉費:対象費用と上限目安

福祉費全体の貸付上限は580万円以内です。ただし、次の金額は使い道ごとの目安で、必要額がそのまま認められるわけではありません。

  • 生業を営むための経費:460万円(償還期間の目安20年)
  • 技能習得費と期間中の生計費:6か月程度130万円、1年程度220万円、2年程度400万円、3年以内580万円
  • 住宅の増改築・補修など:250万円
  • 福祉用具の購入:170万円
  • 障害者用自動車の購入:250万円
  • 療養費と療養中の生計費:原則170万円、1年を超え1年6か月以内で世帯の自立に必要な場合230万円
  • 介護・障害福祉サービス費と利用中の生計費:原則170万円、一定の場合230万円
  • 災害で臨時に必要な経費:150万円
  • 冠婚葬祭、転居・給排水設備、就職・技能習得の支度、その他の一時費用:各50万円

学校の授業料や入学費などは、原則として福祉費ではなく教育支援資金の対象を確認します。使い道が同じでも、見積書や支払先が確認できない費用は認められないことがあります。

福祉費:利子・据置期間・返済期間

  • 連帯保証人あり:無利子
  • 連帯保証人なし:年1.5%
  • 据置期間:貸付日(分割交付の場合は最終貸付日)から原則6か月以内
  • 償還期間:使い道に応じて3年~20年以内

据置期間は返済開始を待ってもらえる期間で、返済免除ではありません。返済が難しくなったときは、延滞する前に貸付けを受けた社会福祉協議会へ相談してください。

保証人なしで申し込むときの注意

福祉費は連帯保証人が原則必要ですが、保証人を立てない場合も貸付可能です。その場合は年1.5%の利子がかかり、保証人がいないことだけで審査が省略されるわけではありません。返済計画と資金使途を説明できるように準備します。

福祉費:対象外になりやすいケース

  • 日常の生活費を継続的に補うことだけが目的の場合
  • 使い道や必要額を見積書などで確認できない場合
  • 契約・購入・工事・転居などを済ませ、事前相談ができていない場合
  • 返済計画を立てることが難しい場合
  • 他の給付、保険、公的貸付などを先に利用できる場合

対象になるかは資金使途と地域の取扱いで変わります。契約や支払いを先に進めず、見積書の段階で窓口へ確認してください。

福祉費:主な必要書類

  • 借入申込書
  • 世帯全員分の住民票
  • 給与明細、課税証明書、年金通知など世帯収入が分かる書類
  • 本人確認書類
  • 見積書、料金表、工事計画、診断書など資金の使い道と金額が分かる資料
  • 障害者世帯として申し込む場合は障害者手帳など
  • 連帯保証人を立てる場合は、保証人の住民票・収入証明など

必要書類は資金使途と地域で異なります。転居なら賃貸契約関係書類、住宅修繕なら見積書・図面・写真、療養なら診断書や費用明細などを追加することがあります。

福祉費:申込みから送金までの流れ

福祉費の申込みは、相談した市区町村社会福祉協議会だけで貸付が決まるわけではありません。厚生労働省の制度資料では、福祉費・教育支援資金は原則として民生委員を経由して申し込み、市区町村社会福祉協議会の相談支援を受けた後、都道府県社会福祉協議会が審査・貸付決定を行う流れです。民生委員を経由することが難しい事情などの例外もあるため、まずは市区町村社会福祉協議会に事情を伝えて申込経路を確認してください。

  1. お住まいの市区町村社会福祉協議会へ相談する
  2. 世帯収支、必要な費用、利用できる他制度、返済計画を確認する
  3. 見積書など必要書類をそろえて申し込む
  4. 地域で必要な民生委員の確認などの手続きを受ける
  5. 都道府県社会福祉協議会の審査を受ける
  6. 貸付決定後、借用書などを提出して送金を受ける

相談しただけで貸付けが確定するわけではありません。審査・送金には時間がかかるため、支払期限が迫る前に相談し、貸付決定前に契約・購入してよいかを窓口へ確認してください。

緊急小口資金・総合支援資金:一時的な不足なら緊急小口資金

医療費、介護費、給与の盗難・紛失などで、緊急かつ一時的に生活を維持できない場合が対象です。貸付限度額は10万円、無利子・保証人不要です。据置期間は貸付日から2か月以内、返済は据置後12か月以内が基本です。

緊急小口資金・総合支援資金:生活再建まで必要なら総合支援資金

  • 生活支援費:2人以上は月20万円以内、単身は月15万円以内
  • 住宅入居費:40万円以内
  • 一時生活再建費:60万円以内

生活支援費は原則3か月、最長12か月です。保証人がいれば無利子、いない場合は年1.5%。据置後10年以内に返済します。

緊急小口資金・総合支援資金:対象になる世帯

市町村民税非課税程度の低所得世帯、障害者世帯、65歳以上の高齢者がいる世帯などが基本です。総合支援資金は自立相談支援機関の支援を受け、生活再建の計画を立てることが求められます。

緊急小口資金・総合支援資金:対象外・注意点

  • 借金返済や遊興費を目的とする申込み
  • 継続的な収入不足に対し返済計画が立たない場合
  • 2022年9月で終了したコロナ特例貸付との混同

家賃が払えない場合は、返済不要の住居確保給付金を先に確認してください。

緊急小口資金・総合支援資金:申込みの流れ

  1. 市区町村社会福祉協議会へ相談
  2. 収入、資産、債務、必要額を確認
  3. 申込書と本人確認・収入関係書類を提出
  4. 都道府県社会福祉協議会の審査を受ける

緊急小口資金と総合支援資金は返済が必要な通常の貸付で、2022年9月に終了したコロナ特例貸付とは別制度です。保証人不要の扱いでも審査はあり、世帯収入・資産・使途・返済見込みを社会福祉協議会が確認します。申込み前に住居確保給付金など返済不要の制度を確認してください。

教育支援資金:借りられる月額

  • 高校:月3万5,000円以内
  • 高等専門学校:月6万円以内
  • 短期大学:月6万円以内
  • 大学:月6万5,000円以内

特に必要と認められる場合は、各上限の1.5倍まで借りられることがあります。入学時の支度費は50万円以内です。

教育支援資金:利子と返済

貸付は無利子で、外部の連帯保証人は不要です。ただし世帯内で連帯借受人が必要です。卒業後6か月以内の据置期間を経て、20年以内に返済します。

教育支援資金:対象になる世帯

必要な学費を他から借りることが難しい低所得世帯が対象です。学校、進路、世帯収入、必要額、卒業後の返済見込みを審査します。日本学生支援機構の奨学金や母子父子寡婦福祉資金など、利用できる制度が優先される場合があります。

教育支援資金:対象外・注意点

  • 申請前に支払った費用が対象にならない場合
  • 対象外の学校・課程
  • 他制度との重複で必要額を超える借入れ

大学生本人が借りる選択肢はJASSOの貸与奨学金、返済不要の制度は高等教育の修学支援新制度も確認してください。

教育支援資金は給付金ではなく貸付なので、卒業後6か月以内の据置期間を経て返済が始まります。厚生労働省の現行一覧では、教育支援費は高校月3万5,000円、高専・短大月6万円、大学月6万5,000円以内、就学支度費は50万円以内で、いずれも無利子です。申込みは市区町村社会福祉協議会が窓口で、貸付条件に加えて償還可能性も確認されるため、必要な学費と他制度の利用状況を整理して早めに相談してください。

教育支援資金は、他制度を確認してから不足分を申請する貸付です。厚生労働省の一覧では、教育支援費は低所得世帯の修学に必要な経費を対象とし、世帯内の連帯借受人が必要です。JASSOやひとり親向け資金などが使える場合は、先に採否・借入額・対象費用を確認し、社会福祉協議会には合格通知・学費請求書・他制度の結果をまとめて相談してください。支払済みの費用や重複分が認められるかは市区町村社協へ確認します。厚生労働省「生活福祉資金貸付条件等一覧」

教育支援資金:申込みの流れ

  1. 市区町村社会福祉協議会へ進学前に相談
  2. 学校の合格・在学、学費、世帯収入を示す書類を準備
  3. 民生委員との面談などを経て申請

不動産担保型生活資金:借りられる金額

  • 貸付総額:土地評価額の70%程度まで
  • 毎月の貸付:月30万円以内
  • 期間:借受人の死亡時または限度額到達まで

要保護世帯向けには、土地・建物評価額の70%程度(集合住宅は50%)、生活扶助額の1.5倍以内という別枠があります。

不動産担保型生活資金:利率と返済

一般枠の利率は年3%または長期プライムレートの低い方です。契約終了後3か月以内の据置期間を経て一括返済します。原則として推定相続人から連帯保証人を立て、土地に抵当権を設定します。

不動産担保型生活資金:対象になる世帯

原則65歳以上の高齢者で構成される低所得世帯で、本人が所有し居住する不動産に一定の評価額があることが必要です。マンション、借地、共有不動産などは利用できない場合があります。

不動産担保型生活資金:契約前に家族で確認すること

  • 死亡・転居時に契約が終了する条件
  • 相続人が自宅を残したい場合の返済方法
  • 利息を含めた借入残高
  • 固定資産税や修繕費を誰が負担するか

一般のリバースモーゲージとは審査や目的が異なります。売却を急ぐ前に社会福祉協議会へ相談してください。

不動産担保型生活資金:申込みの流れ

  1. 市区町村社会福祉協議会へ相談
  2. 登記事項証明書、評価関係書類、収入・資産資料を提出
  3. 推定相続人への説明と同意を進める
  4. 不動産評価・審査後に契約

この制度は不動産を現金化して自由に使う一般のリバースモーゲージではなく、社会福祉協議会の審査と貸付条件に基づく生活資金の貸付です。厚生労働省は貸付決定で償還可能性も考慮すると案内しており、推定相続人の保証、土地への抵当権、契約終了後の一括返済を家族と確認してから申請してください。

相談先

実施主体は都道府県社会福祉協議会で、申込みの相談窓口はお住まいの市区町村社会福祉協議会です。市区町村の連絡先が分からないときは、都道府県社会福祉協議会の一覧から確認できます。

公式資料

※制度内容は2026年8月9日時点。所得基準、必要書類、審査期間、貸付可否は地域と資金使途で異なるため、契約・購入前に社会福祉協議会へ確認してください。


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次に確認すること

制度は、対象・金額・期限・申請先の4点がそろって初めて動けます。次のページで残りを確認してください。

迷ったときの相談先

最終的な支給の可否・金額は、お住まいの市区町村の窓口、年金事務所、ハローワークなどの公的機関が判断します。当サイトは公式情報をもとに整理していますが、申請前に必ず窓口でご確認ください。制度の内容は変更されることがあります。

この記事の調査・編集について

調査・執筆・編集確認:カネさん(給付金プラス運営者)

2021年3月から、給付金・助成金・公的支援制度の情報発信を行っています。記事は、制度の実施機関が公開する案内・募集要項・申請書、所管省庁の法令・通知・公表資料、実施機関の公式FAQを確認して作成しています。AIは調査と構成の補助に使うことがありますが、公開前に運営者が公式資料と照合しています。

本文中の「確認日」は、その時点で公式資料を確認した日付です。最終更新日は記事冒頭に表示しています。制度改正や受付終了が判明した場合は、公開済みの記事も修正・追記します。

記事の誤り、古くなった情報、リンク切れを見つけた場合は、お問い合わせフォームからご連絡ください。内容を確認のうえ修正します。なお、最終的な支給の可否・金額は、市区町村の窓口、年金事務所、ハローワークなどの公的機関が判断します。

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