ことら送金は、対応するスマートフォンアプリから、1件10万円以下のお金を送れるサービスです。家族への生活費、立替金の精算、自分名義の別口座への資金移動に使えます。手数料と利用条件は、各アプリや金融機関の案内で確認してください。
利用前に確認するのは、1日あたりの限度額、月の回数制限、利用できない時間、送金先の指定方法です。条件はアプリや金融機関によって異なります。送金後は取り消せないため、確定する前に相手の名義と金額を照合してください。
初めて使う人は、自分の口座から送れるアプリと、相手が受け取れる口座を調べてください。以下で、振込との違いと送受金の手順を説明します。
情報確認日:2026年9月9日。株式会社ことらと金融機関等の公式案内をもとに作成しています。実際の送金操作を行った体験記事ではありません。手数料・対応先・利用条件は変更されるため、利用前に各公式案内とアプリの確認画面をご確認ください。
対応する銀行アプリ・決済アプリから送る
株式会社ことらが提供する、主に個人間の少額送金の仕組みです。利用するのは、ことら送金に対応した銀行アプリや決済アプリです。「ことら送金」専用のアプリはありません。
| 項目 | 基本的な内容 |
|---|---|
| 送れる金額 | 1件あたり10万円以下。アプリ独自の限度額・回数制限もあります。 |
| 送金手数料 | ことら公式FAQでは、2026年8月時点でサービスを開始している事業者は無料。手数料は各事業者が決定します。 |
| 送金先 | ことら送金に対応する金融機関等の対象口座・アカウント。 |
| 指定方法 | 口座番号、携帯電話番号、メールアドレスなど。対応方法はアプリによります。 |
| 利用時間 | 原則24時間365日のリアルタイム送金。ただし、金融機関・アプリの休止時間やメンテナンスがあります。 |
| 取り消し | 送金後は取り消せません。 |
家計ではどんな場面に使える?
- 家族へ生活費を送る:離れて暮らす家族や子どもの対象口座へ送金する。
- 立替金を精算する:友人に立て替えてもらった食事代や共同購入代金を返す。
- 自分の口座間でお金を移す:普段使う口座から、生活費を管理する別の対象口座へ移す。
例えば、家計管理のために自分の別口座へ3万円を移す場合、送る側のアプリと受け取る側の口座が対応していれば、ことら送金が選択肢になります。通常の振込がすでに無料になる口座なら、手数料だけでなく、操作のしやすさや回数制限で比べるとよいでしょう。
自分名義の口座間の資金移動も、ことら公式が案内している利用場面です。出典:株式会社ことら・2025年7月30日発表(PDF)
通常の銀行振込との違い
| 比較する点 | ことら送金 | 通常の振込 |
|---|---|---|
| 1件の金額 | 10万円以下 | 銀行・利用方法・本人の設定に応じた限度額 |
| 利用する場所 | 対応するスマホアプリ | 銀行が提供するアプリ、ネットバンキング、ATM、窓口など |
| 手数料 | 現在、サービス開始済み事業者は無料と公式案内 | 利用方法や宛先によって異なる。無料回数や優遇がある場合も |
| 宛先 | 対応する対象口座等に限る。一般の法人あて振込の代わりには使えない | 個人・法人など。振込先として銀行が受け付ける口座 |
| 予約・定期的な送金 | 通常の振込と同じ機能があるとは限らない | 予約振込や定額自動送金などを提供する銀行もある |
振込とことら送金は別の取引です。確定する前に、取引の種類と手数料の表示を確認します。家賃や請求書で振込方法や依頼人名を指定されている場合は、その指定に従ってください。
比較の参考:三井住友銀行・ことら送金、三井住友信託銀行・ことら送金と振込の比較
対応銀行・アプリはどう調べる?
最初にことら公式「使える事業者一覧」で金融機関等を確認し、次に、その金融機関が案内するアプリと利用条件を確認します。
確認するのは、「どのアプリで自分の口座から送れるか」と「相手の口座が受け取れるか」の2点です。対応金融機関の一覧を見たうえで、利用するアプリ、口座の種類、送金先の指定方法も調べてください。
例えば三井住友信託銀行では、普通預金口座で受け取り、J-Coin Payから送金できます。同行口座で受け取るときは口座番号を指定します。携帯電話番号・メールアドレスでの受取には対応していません。送る方法と受け取る方法を、それぞれ確認してください。出典:三井住友信託銀行の公式案内
主なアプリの上限・制限の例
以下は2026年9月9日に各公式ページで確認した例です。すべての対応銀行を網羅した一覧ではありません。
| アプリ | 限度額・回数など | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 三井住友銀行アプリ | 1回10万円以下。1日の上限は0~50万円の範囲で設定。 | 日曜20:55~月曜7:00は利用不可。ブラウザ版SMBCダイレクトでは利用不可。 |
| 三菱UFJ銀行アプリ | 1回10万円、1日50万円まで。 | 通常の振込と合算して1日の振込限度額を判定。毎月第2土曜21:00~翌朝7:00は休止。 |
| ゆうちょ通帳アプリ | 1回最大10万円、送金は月5回まで。 | 6回目から有料になるのではなく、6回目以降はことら送金を利用不可。毎日23:55~0:05は休止。 |
| Bank Pay | 1回10万円、1日10万円まで。 | 登録する金融機関がことら送金に対応しているか確認。メンテナンス等の制限あり。 |
上記とは別に、本人が設定した低い限度額、金融機関の利用条件、送金先の休止時間などが適用される場合があります。同じ銀行口座でも、銀行アプリとBank Payでは1日の上限が異なることがあります。
ことら送金の始め方・送り方
1.金融機関の公式サイトから対応アプリを確認する
利用している銀行の公式サイトで、ことら送金に使えるアプリを調べてください。初回は口座登録、本人確認、認証設定などが必要になる場合があります。すでにアプリを使っている人も、送金に必要な設定を確認します。
例えばゆうちょ銀行では、ゆうちょ通帳アプリを使い、本人確認を含む取引時の認証設定などを済ませてから送金します。
2.送金先を指定する
口座を指定する場合は、金融機関名・支店名・預金種目・口座番号を用意します。電話番号やメールアドレスで指定する場合は、相手があらかじめ受取設定をしている必要があります。
3.名義・金額・出金口座を確認する
画面の受取人名を、送る相手の名義と照合してください。古い口座情報や似た名前、金額の桁も確かめます。出金口座を複数登録している人は、どの口座から送るかも確認してください。
4.認証して送金し、履歴を確認する
名義・金額・出金口座を確かめたら、アプリ所定の認証を行い送金してください。完了画面に加え、送金履歴と入出金明細も確認すると、後から精算内容を見返せます。
これは一般的な流れです。ボタン名や画面はアプリによって異なります。具体的な画面例:Bank Payの送金方法、三菱UFJ銀行の操作案内
受け取る側にアプリは必要?
口座番号で受け取る場合は、受取人のアプリは不要
対応する対象口座へ口座番号を指定して送ってもらう場合、受取人側のアプリは不要です。送る人は、自分の対応アプリを使います。
電話番号・メールアドレスで受け取る場合は事前設定が必要
受け取る人が、対応アプリで携帯電話番号やメールアドレスと受取口座を結び付けて登録します。登録を済ませてから、その連絡先を送る相手へ伝えてください。
番号やアドレスを変更した場合は、新しい連絡先を登録し、古い紐付けも削除します。出典:ことらFAQ・受取と紐付け登録
ゆうちょ銀行へ送るときは「記号・番号」に注意
他の金融機関などからゆうちょ銀行口座を指定する場合、必要なのは原則として振込用の店名・店番号、預金種目、口座番号です。通帳やキャッシュカードの「記号・番号」とは異なります。
相手から記号・番号だけを聞いた場合は、振込用の店名・店番号、預金種目、口座番号を確認してください。入力後に表示される名義も、相手の名義と照合します。
出典:ことらFAQ・ゆうちょ銀行口座への送金、Bank Pay・ゆうちょ銀行あて送金の注意事項
送金できない・届かないときに確認すること
| 状況 | 確認すること |
|---|---|
| 銀行名や口座が見つからない | 対応金融機関か、対象口座か、支店名が変わっていないかを確認。 |
| 電話番号・メールで相手が出ない | 相手の受取設定が済んでいるか、登録した連絡先が正しいかを確認。 |
| 金額を入力しても進めない | 1件10万円、1日の上限、本人設定の限度額、残高を確認。 |
| 今月は使えないと表示される | 月の送金回数などに制限がないか確認。ゆうちょ通帳アプリは月5回まで。 |
| 夜間や休日に使えない | 送る側・受け取る側の休止時間、臨時メンテナンスを確認。 |
| 操作の途中で止まり、結果が分からない | 再送する前に送金履歴・入出金明細を確認。不明なら利用した金融機関等へ問い合わせる。 |
操作結果が分からないときは、送金履歴と入出金明細を先に確認してください。同じ送金を繰り返すと、二重に送るおそれがあります。名義検索も、所定の回数を超えると機能が制限される場合があります。宛先が分からないときは、相手や金融機関に確認します。
確認の参考:三菱UFJ銀行・検索と限度額の注意、Bank Pay・注意事項と送金結果の確認方法
デメリットと、送金前に気をつけたいこと
送金後の取り消しはできない
送金後の取り消しはできません。誤送金に気付いたら、取引日時・金額・送金先を記録し、利用した金融機関等へ相談してください。返金は保証されません。
10万円を超える支払いや、会社あての支払いには向かない
1件10万円を超える送金や、一般の法人口座への支払いには、通常の振込など金額と目的に合う方法を選んでください。
株式会社ことらが認める法人・団体への寄附には例外があります。対象や受付期間はことらの公式案内で確認してください。
個人事業主・事業用口座は条件が異なる
ゆうちょ銀行は、個人事業主を含め、法人口座の可能性があると判断した口座を対象外としています。一方、三井住友銀行の受取人の案内には営業性個人を含む記載があり、三菱UFJ銀行では個人事業主も利用できるものの事業目的の利用は不可としています。事業用に使う口座については、各金融機関の条件を確認してください。
給付金の申請・公金受取口座の登録とは別の手続き
ことら送金、給付金の申請、公金受取口座の登録は、それぞれ別の手続きです。ことら送金はお金を送るサービス、公金受取口座は給付金などの受取に利用する口座を国に登録する制度です。
デジタル庁は、給付金が振り込まれるまでの手続きは制度ごとに異なり、各給付主体へ確認するよう案内しています。給付金を受けたいときは、その制度を実施する自治体などの公式案内で対象者・申請方法・期限を確認してください。出典:デジタル庁・公金受取口座登録制度のFAQ
「ことら税公金」は、納付書のQRコードなどを使って税・公金を支払う別のサービスです。税公金を支払うときの上限は、そのサービスの案内で確認してください。出典:三菱UFJ銀行・ことら送金/ことら税公金
「返金する」「お金が戻る」と言われて送金操作を求められたら
国民生活センターは、返金すると説明して決済アプリの操作を誘導し、逆にお金を送らせる詐欺に注意を呼びかけています。これはコード決済全般についての注意喚起で、ことら送金だけの被害を示したものではありません。
受け取るはずなのに金額を入力して「送金する」操作を求められたら、いったん中止してください。電話やメッセージの相手に言われるまま操作せず、金融機関や自治体の公式窓口で確かめましょう。出典:国民生活センター・返金詐欺への注意喚起
よくある質問
ことら送金はずっと無料ですか?
ことら公式FAQでは、2026年8月時点でサービスを開始している事業者は無料と案内していました。手数料を決めるのは各事業者です。利用するときの公式案内と確認画面で、その時点の手数料を確かめてください。
自分の別の銀行口座にも送れますか?
対象となる口座であれば、自分名義の口座間の資金移動にも使えます。送金額・回数・時間の制限は同じように確認してください。
受け取る家族がスマートフォンを持っていなくても使えますか?
対応口座へ口座番号を指定して受け取る場合、受取人側のアプリは不要です。送る側は対応アプリを使います。
窓口やATMで「ことら送金」を頼めますか?
ことら送金は対応アプリから利用するサービスです。窓口やATMで行う通常の振込・送金とは、手数料や利用条件が異なります。
10万円ちょうどを送れますか?
10万円ちょうどは、共通の1件上限に含まれます。実際に送れるかは、その日の利用済み金額、本人の限度額設定、口座残高、アプリの条件で確かめてください。
利用前の最終チェック
- 自分の口座で使える対応アプリを確認した。
- 相手の口座と、利用する送金先指定方法が対応している。
- 1回・1日・1か月の金額や回数の制限を確認した。
- 受取人名、送金額、出金口座、手数料を確認した。
- 取り消せないことを理解し、送金後は履歴・明細を確認する。
少額のやり取りに使うなら、まずは今持っている銀行口座で使えるかを調べるところから始められます。家計の手数料を減らすための選択肢として、普段の振込と使い分けてください。
2026年10月8日の補足確認:ことら公式FAQは、2026年9月時点でサービス開始済みの事業者は手数料無料と案内しています。手数料は各事業者が決めます。公金受取口座に関する説明も、同日のデジタル庁の案内に合わせています。


