2026年に入居する中古住宅の控除期間は、認定住宅・ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅が13年、その他の住宅が10年です。住宅の区分と本人の条件に応じて、住宅ローン減税を受けられます。
購入前に、住宅の性能を証明する書類、登記上の床面積、入居予定日を確認してください。この記事では、2026年入居の借入限度額、子育て世帯などの上乗せ、初年度の申告を整理します。
確認日:2026年9月30日。国土交通省と国税庁の公表資料に基づきます。税法上の「買取再販住宅」は別区分のため、以下の中古住宅の表には含めません。
2026年入居の中古住宅:借入限度額と控除期間
住宅ローン減税は、対象となる年末のローン残高等に0.7%を掛けた額を、所得税から差し引く制度です。減税の計算に使う残高には、住宅の区分ごとに上限があります。
| 住宅の区分 | 一般の場合の借入限度額・期間 |
|---|---|
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 3,500万円・13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円・13年 |
| 省エネ基準適合住宅 | 2,000万円・13年 |
| その他の住宅 | 2,000万円・10年 |
例えば、一般世帯が認定住宅を取得し、控除の計算に使える年末残高等が3,000万円なら、その年の計算上の控除額は21万円です。一方、省エネ基準適合住宅では一般の借入限度額が2,000万円のため、計算上の上限は年14万円になります。
借入限度額は、減税の計算に使えるローン残高の上限です。銀行から借りられる額や住宅の購入価格の上限とは区別してください。
子育て世帯・若者夫婦世帯は、対象住宅の借入限度額を上乗せ
2026年に入居し、子育て世帯・若者夫婦世帯などの条件を満たす人(税法上の「特例対象個人」)には、次の上乗せがあります。床面積などの要件も満たす必要があります。
- 認定住宅・ZEH水準省エネ住宅:借入限度額4,500万円。計算上の控除上限は年31.5万円、期間は13年。
- 省エネ基準適合住宅:借入限度額3,000万円。計算上の控除上限は年21万円、期間は13年。
対象となるのは、次のいずれかに該当する人です。
- 本人が40歳未満で、配偶者がいる。
- 本人が40歳以上で、40歳未満の配偶者がいる。
- 19歳未満の扶養親族がいる。
年齢や配偶者・扶養親族の判定は、原則として入居した年の12月31日時点で行います。2026年なら2026年12月31日です。
根拠:国税庁「中古住宅を取得した場合の住宅借入金等特別控除」
40㎡以上50㎡未満は所得1,000万円以下。上乗せには50㎡以上が必要
2026年の改正で、中古住宅も床面積40㎡以上50㎡未満の緩和対象となりました。この場合、控除を受ける年の合計所得金額が1,000万円以下であることが必要です。子育て世帯などの借入限度額の上乗せは、50㎡以上の住宅が対象です。
- 40㎡以上50㎡未満:合計所得金額1,000万円以下。上乗せなし。
- 50㎡以上:合計所得金額2,000万円以下。世帯の条件を満たせば上乗せが可能。
所得要件は、給与所得などを合算した「合計所得金額」で判定します。給与の年収そのものとは区別してください。また、住宅の床面積の2分の1以上を自分の居住用に使う必要があります。
面積は登記事項証明書の床面積で判断します。マンションは、共用廊下などを除く専有部分の面積です。購入前に不動産会社へ、登記上の面積を聞いてください。
根拠:国土交通省「住宅ローン減税」、国税庁の中古住宅の適用要件
省エネ性能と耐震性は書類で確認する
13年控除の区分を使うには、認定住宅や省エネ住宅に該当する証明書類が必要です。購入前に売主や不動産会社へ、適用する区分と、用意できる証明書を聞いてください。
- 認定住宅:認定通知書や、認定住宅に該当することを証明する書類など。
- ZEH水準・省エネ基準適合住宅:住宅省エネルギー性能証明書や建設住宅性能評価書など、区分に応じた書類。
証明書の内容に加え、調査・評価の日付にも条件があります。取得時期を含め、申告に使える書類かを確認してください。
国税庁は、1982年1月1日以後に建築された住宅を要件の一つとしています。それより古い住宅では、所定の耐震証明などが必要です。
取得後の耐震改修で初めて要件を満たす住宅は、原則「その他の住宅」として扱います。取得前の申請などの条件もあるため、契約前に確認してください。
入居時期・返済期間の条件と、実際に軽くなる税額
購入する人は、住宅の性能や面積に加えて、次の条件を確認してください。
- 取得の日から6か月以内に入居し、原則その年の12月31日まで住み続ける。
- 対象となる住宅ローンの返済期間が10年以上ある。
- 主として自分が住む住宅である。
- 贈与による取得や、生計を一にする親族などからの取得ではない。
実際に軽くなる税額は、その年の税額にも左右されます。所得税から引ききれない分は、一定の限度で翌年度の住民税から差し引かれます。年31.5万円は計算上の上限です。13年間の減税額は、各年のローン残高や税額に応じて変わります。返済が進んで年末残高が減ると、計算上の控除額も変わります。
住宅取得の補助金や、贈与税の非課税特例を使った住宅取得資金がある場合は、控除の計算に使う取得対価を調整します。
住み替えで旧居を売り、売却益の3,000万円特別控除などを使う場合は、併用制限があります。入居年とその前2年・後3年にどの特例を使うか、税務署や税理士へ伝えて確認してください。
根拠:国土交通省「住宅ローン減税に関するQ&A」、国税庁の中古住宅の適用要件・計算方法
初年度は会社員も確定申告が必要
初めて住宅ローン減税を受ける年は、会社員でも確定申告が必要です。2026年に入居した場合は、2026年分の申告を2027年に行います。給与所得者は、2年目以降、勤務先の年末調整で手続きできます。
確定申告に向けて、次の書類・情報をそろえてください。
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書。
- 住宅ローンの年末残高に関する情報・証明書。
- 登記事項証明書など、床面積や不動産番号を確認できるもの。
- 住宅・土地の売買契約書など。
- 住宅性能や耐震性を証明する書類。
- 補助金・住宅取得資金の贈与の特例がある場合、その金額を確認できる書類。
金融機関が年末残高の情報を税務署へ提出する「調書方式」に対応している場合などは、添付を省略できる書類があります。借入先の案内と国税庁の提出書類一覧を確認し、初年度の確定申告を準備してください。
根拠:国税庁「マイホームを持ったとき」、中古住宅の申告方法・提出書類
購入前に、住宅の区分・証明書・本人の条件を調べる
- 入居する年と予定日を決める。
- 通常の中古住宅か、税法上の買取再販住宅かを不動産会社に聞く。
- 登記上の床面積と建築日、省エネ区分を調べる。
- 認定・省エネ・耐震の証明書を取得できるか、売主や不動産会社に聞く。
- 本人の所得を計算し、子育て・若者夫婦の上乗せ条件と照合する。
- 補助金、贈与、旧居売却の特例を使う予定を整理する。
- 初年度の確定申告に必要な書類を保管する。
住宅ローン減税の対象は、入居年・住宅の区分・本人の条件を組み合わせて判断します。不動産会社には、どの区分に該当し、どの証明書で申告するのかを聞いてください。購入後の申告に向けて、必要な書類を用意しやすくなります。


