生活保護費は全国一律ではありません。年齢、世帯人数、居住地の級地、家賃、収入などを基に福祉事務所が計算します。
この記事には、2026年8月7日の確認記録と、4月基準として掲載した単純計算の例を残しています。現在の厚生労働省の算出資料は「令和8年10月」で、特例加算は原則として1人当たり月額2,500円です。
生活保護費は、最低生活費と認定収入の差額
福祉事務所は、国が定める「最低生活費」から、年金、給与、手当などの認定収入を差し引いて、毎月の保護費を計算します。
保護費 = 最低生活費 − 認定収入
最低生活費には、日常生活に充てる生活扶助、家賃に充てる住宅扶助、必要に応じた教育扶助、介護扶助、医療扶助などが含まれます。
収入があっても最低生活費を下回る場合は、差額が支給される可能性があります。
生活扶助の計算方法
生活扶助は、世帯員それぞれの年齢に応じた「第1類」の額を合計し、世帯人数に応じた割合(逓減率)を掛けます。その額に、世帯人数ごとの「第2類」と、該当する加算を加えます。
以下の4月時点の単純計算では、特例加算を原則として1人当たり月額1,500円としていました。10月分以降の特例加算は月額2,500円です。
入院患者や介護施設入所者は、食費・光熱費などが現物給付される事情から、加算の扱いが異なります。
4月時点の単身世帯の単純計算例
以下は、当初の記事が2026年4月基準として掲載した、第1類・第2類と特例加算1,500円だけの計算例です。表の金額には、住宅扶助や経過的加算などは含めていません。実際の生活扶助や支給額は、該当する加算や認定収入なども踏まえて福祉事務所が計算します。
| 例 | 地域 | 生活扶助の計算例 |
|---|---|---|
| 20~64歳の単身 | 1級地-1 | 46,930円+27,790円+1,500円=76,220円 |
| 75歳以上の単身 | 1級地-1 | 39,890円+27,790円+1,500円=69,180円 |
| 20~64歳の単身 | 3級地-2 | 38,950円+27,790円+1,500円=68,240円 |
世帯が2人以上の場合は、第1類の合計に世帯人数に応じた割合(逓減率)を掛け、第2類、特例加算、該当する経過的加算などを加えます。福祉事務所は、年齢構成と級地を踏まえて世帯全体の額を計算します。
住宅扶助は家賃の実費が上限内で支給されます
住宅扶助は、実際に支払っている家賃・地代について、地域と世帯人数ごとの上限まで認定されます。
厚生労働省の算出例に掲載された東京都の単身世帯の例では、上限は1級地53,700円、2級地45,000円、3級地40,900円です。自治体や世帯人数による上限は、住所地を管轄する福祉事務所で確認してください。
10月分以降の特例加算は1人当たり月額2,500円
現在の厚生労働省の「令和8年10月」算出資料では、特例加算は1人当たり月額2,500円です。令和8年1月の会議資料では、2026年10月から1年間の措置とされています。
2026年8月7日の記事で記載した月額1,500円は、その時点の条件です。10月分以降の自分の支給額や適用条件は、福祉事務所に確認してください。
支給額が変わる主な要因
- 年齢と世帯人数
- 居住地の級地区分
- 実際の家賃と住宅扶助の上限
- 年金、給与、各種手当などの収入
- 障害者加算、母子加算、児童養育加算、冬季加算などの有無
- 医療・介護・教育などの必要性
生活費が不足している場合は、現在地を管轄する福祉事務所へ申請方法を相談してください。厚生労働省は、同居していない親族への相談前でも申請できると案内しています。
福祉事務所は、申請後に収入や資産、家族からの援助の可能性を調査します。扶養の可否が分からなくても、申請方法を相談できます。
生活費が足りないときは、福祉事務所へ相談する
相談・申請先は、お住まいの地域を管轄する福祉事務所です。申請時には、本人確認書類、通帳、収入が分かる資料、賃貸借契約書などを求められることがあります。
書類がすべてそろっていなくても、まず福祉事務所に相談してください。
生活保護は借入れではなく、要件を満たす場合に行われる公的扶助です。返済を前提とする生活福祉資金などの貸付制度とは異なります。
公的資料
- 厚生労働省:生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)(PDF)
- 厚生労働省:生活保護制度
- 厚生労働省:令和7年度 全国厚生労働関係部局長会議 資料(社会・援護局(社会)、令和8年1月)(PDF)
更新履歴
2026年8月7日:2021年時点の旧いモデル額を削除し、令和8年4月の基準、特例加算、計算例に更新しました。
調査・編集確認:カネさん
最終確認:2026年8月7日
現在の特例加算・算出資料と住宅扶助の例示範囲を2026年10月9日に確認しました。4月の単純計算例と8月7日の確認記録は残しています。


