情報確認日:2026年10月14日
自動車事故による重度の後遺障害で常時または随時の介護が必要な人は、NASVA(自動車事故対策機構)の介護料を申請できます。本人または家族が、最寄りの支所へ受給資格の認定を申請します。ただし、介護保険の介護給付や労災等の介護給付を受けた場合、所定の施設入所などは支給対象から除かれます。
事故後の介護費をすべて返す制度ではありません。対象になる障害、利用中の制度、介護サービスや用品の費用を分けて確認することが、申請の出発点です。
要介護認定だけでは対象が決まらない
対象は、自動車事故による脳・脊髄・胸腹部臓器の重い後遺障害等があり、制度の基準を満たす人です。介護保険の「要介護3」などとは判定の基準が違います。
2002年4月1日以降の事故では、自賠責保険等の後遺障害等級が別表第一の第1級1号・2号なら常時要介護のⅠ種、第2級1号・2号なら随時要介護のⅡ種が基本です。Ⅰ種のうち、障害の状態についてさらに厳しい条件を満たす場合は、最重度の特Ⅰ種が設けられています。古い事故には別の等級表が適用されます。
自損事故などで自賠責の認定を受けていない人や、認定通知を紛失した人にも申請の経路があります。上記と同程度の障害があり、事故後18か月以上が経過して症状が固定したと認められる場合、NASVA所定の重度後遺障害診断書で審査を受けます。自賠責の書類がないことだけで、相談を断念する必要はありません。受給対象の公式基準を支所と一緒に確認してください。
月額の下限・上限と支払いの時期
NASVAの現行案内で示される月額は、次の範囲です。
| 受給資格 | 月額の下限 | 月額の上限 |
|---|---|---|
| 特Ⅰ種・最重度 | 99,810円 | 226,330円 |
| Ⅰ種・常時要介護 | 85,390円 | 177,950円 |
| Ⅱ種・随時要介護 | 42,700円 | 88,980円 |
対象となる介護費の自己負担額が下限未満なら下限額、下限と上限の間なら対象費用に応じた額、上限を超えても支給は上限までです。例えばⅠ種で、その月の対象費用が10万円なら、上限177,950円を自動で受け取る計算にはなりません。
支払いは毎月ではなく、3月・6月・9月・12月に、その支給月の前の3か月分をまとめて行います。また、主たる生計維持者の前年の合計所得金額が一定額を超える場合、その年9月から翌年8月まで支給停止になります。対象家族の範囲や所得証明の年度を、申請前に支所へ確認します。金額と所得による停止の案内が根拠です。
サービス・用品代は証明と領収書を残す
対象となる在宅サービスには、ホームヘルプ、訪問入浴、訪問看護、訪問リハビリ、デイサービスがあります。用品には介護用ベッド、車いす、褥瘡予防用具、吸引器、紙おむつなどがあります。
対象範囲は品目ごとに定められています。例えば、移動用リフトやスロープでも、取り付けに工事が必要なものや工事費は対象外です。有料オプションを付けると、その部分が対象外になることもあります。高額な購入やレンタルの契約前に、商品名・見積書を支所へ示して確認すると、給付を見込んだ支出の食い違いを防げます。
事業者ごとの証明と領収書が必要です。親族が有料で行う介護サービスの費用は、この費用算定の対象にはなりません。障害者総合支援法の自立支援給付や所定の日常生活用具給付に伴う自己負担も、算定対象に含まれません。「自己負担した支出なら全部加算できる」という計算は避けてください。
認定申請と、その後の支給請求を分ける
まず、受給資格の認定申請をします。基本書類は次のとおりです。
- 介護料受給資格認定申請書、誓約書
- 対象者の戸籍謄本と、世帯全員の住民票の写し
- 対象者、配偶者、所定の親・子などの所得証明
- 本人以外が申請する場合の念書、成年後見人なら権限を示す書類
- 65歳以上なら介護保険被保険者証の写し
自賠責等級の認定がある人は通知書、特Ⅰ種を希望する場合などは所定の診断書を添えます。認定がない人は交通事故証明書、事故時の診断書、重度後遺障害診断書などが必要です。所得証明を取る対象者は家族構成で変わるため、全員分を推測で集める前に支所へ照会します。
受給資格が認定されると「介護料受給の手引き」が送られます。その案内に沿って、実際の費用を証明し支給を請求します。資格の認定だけで、その後の費用資料の提出まで完了するわけではありません。申請書類の公式案内で最新様式を入手してください。
入院・介護保険利用・転居を相談する
NASVAの療護施設への入院、所定の重度障害者施設への入所、労災等の介護給付や介護保険の介護給付を受けた場合は、支給できない条件に該当します。病院・診療所への入院も原則対象外ですが、家族による介護の事実がある場合は例外が示されています。
入院した日、施設の種類、他制度の利用日と給付名を伝え、支給対象になる期間や必要な届出を支所へ確認します。要介護認定を受けただけの場合と、実際に介護給付を受けた場合も区別して相談してください。本人の状態、住所、家族や所得の状況が変わったときも、受給中の連絡方法を手引きで確認しておきます。
相談・提出先はNASVAの最寄りの主管支所・支所です。事故日、後遺障害等級、現在の介護場所、他制度の利用状況をまとめると、資格と必要書類を具体的に相談できます。
参照した公式資料
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執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

