就職したのに国民健康保険(職場の健康保険などに加入していない人が入る公的医療保険。以下、国保)の納付書が届くと、「二重払いでは」と気になります。まず確かめるのは、自治体への脱退届を済ませたかどうかです。会社が職場の健康保険の手続きをしても、国保は自動で脱退しません。
脱退の届出と、保険料の精算は別の段階です。届出後も支払いが残る場合があり、逆に納め過ぎがあれば還付(納め過ぎたお金を返すこと)の対象になります。この記事では、手元の書類を見ながら確認する順番を案内します。
最初に、職場の健康保険に入った日を確認する
確認するのは、入社日という言葉だけでなく、書類にある「資格取得日」(新しい健康保険の加入者になった日)です。横浜市は、職場の健康保険に加入した日から国保の資格確認書等は使えないと案内しています。新しい書類を受け取った日や、市役所で届出をした日が基準になるわけではありません。
新しい書類が未着なら、会社の社会保険担当者に資格取得日と証明書類の発行状況を確認してください。受診予定がある場合は、医療機関や薬局の受付にも保険の切替中であることを伝えます。
14日以内に国保の脱退届を出す
横浜市は、国保に関する届出を14日以内に行うよう案内しています。住んでいる市区町村の国保担当窓口で、就職による脱退の手続きを確認してください。すでに遅れていても、そのままにせず連絡します。
例えば横浜市では次のものを用意します。国保をやめる家族がいる場合は、その人の分も必要です。
- 新しい保険の資格取得日が分かるもの。資格確認書(単独で保険診療の資格を示す書類)、資格情報のお知らせ(加入情報を確認する書類)、健康保険資格取得証明書、マイナンバーカードとマイナポータルの資格画面など。
- 届出をする人の本人確認書類。
- 国保の資格確認書を持っている場合は、脱退する人の分。
窓口のほか、郵送やオンラインで受け付ける自治体もあります。横浜市にも受付がありますが、全国共通の方法ではありません。自治体公式サイトの「国保・就職・脱退」から、届出人の範囲、添付画像、代理人の扱いを確かめます。
根拠:横浜市の届出書類、就職した場合の手続き案内。
「9月期の納付書」は「9月の加入分」とは限らない
保険料を計算する月と、支払う納付期は一致しないことがあります。横浜市では国保をやめた月の前月分まで保険料を計算します。一方、杉並区は4月から翌年3月までの12か月分を、6月から翌年3月までの10期で納めるため、脱退後も支払いが残る場合があると説明しています。
日付を整理する例
年度初めから国保に入っていた人が、9月16日に職場の健康保険へ加入したとします。横浜市の案内では国保の保険料は8月分までです。
ただし「9月期」と書いた納付書だけでは、払い過ぎとは判断できません。それまでの納付額と、再計算後に必要な額を照合します。この例に具体的な保険料額は設定していません。
会社の給与から保険料が引かれたことだけを理由に、国保の支払いを自己判断で止めないでください。変更通知が届く前に納期限が来るなら、納付書の期別と金額を国保担当へ伝え、今回どの納付書を使うか確認します。
根拠:横浜市の保険料の計算・変更、杉並区の納付期と加入月の説明。
還付通知が届いたら、額・手続き・口座を照合する
脱退すれば必ずお金が戻るわけではありません。自治体が保険料を再計算し、納付済みの額が必要な額を上回った場合に、納め過ぎが生じます。未納の保険料があれば充当(返す予定のお金を未納分の支払いに充てること)される場合もあります。杉並区は充当後に残る金額を還付すると案内しています。
- 変更通知で、対象の年度・加入期間・世帯の保険料を確認する。家族が国保に残っていれば、世帯の請求自体は続くことがあります。
- 還付・充当の通知で、納め過ぎた額、未納分に充てる額、実際に振り込む額を見る。
- 振込依頼が必要か、誰の名義の口座を指定できるか、通知に記載された方法で確かめる。
例えば横浜市は還付通知に振込依頼書を同封し、口座振替の人は原則その口座へ振り込みます。ただし、ゆうちょ銀行の口座振替など例外があります。オンライン申請にも申請者や口座の条件があるため、通知を読む前に一律に「申請不要」とは判断できません。
電話の前に書いておく相談メモ
次は当サイトが作成した確認用メモです。自治体に提出する公式様式ではありません。日付が不明な欄は推測で埋めず、会社や自治体への確認事項にします。
職場の健康保険の資格取得日:__年__月__日
国保の脱退届:未提出/提出済み、提出日__月__日、提出方法__
手元の納付書:__年度、__期、納期限__月__日
支払済みの額・支払日:領収書や口座明細で確認
聞きたいこと:脱退は処理済みか/次に払う期はどれか/変更通知はいつ届くか/還付・充当はあるか
国保の資格がなくなった後の受診で、自治体から医療費の返還を求められる場合もあります。これは保険料の還付とは別の手続きです。旧国保を使った心当たりがあれば、受診日を伝えて相談してください。
根拠:川崎市「国保だより」第180号。
関連する手続き
確認日:2026年10月26日。国保の届出と保険料精算の窓口は、お住まいの市区町村です。上記の書類・納付回数・還付方法の自治体例を、他の地域へそのまま当てはめず、住所地の案内で確認してください。


