情報確認日:2026年10月14日
身体障害者手帳を持つ18歳以上の人が、手帳にある障害を除去・軽減するための対象治療を受ける場合は、自立支援医療の「更生医療」を利用できることがあります。自己負担は原則1割で、所得等による月額上限もあります。指定医療機関での治療が条件なので、手術・透析等の開始前に、市区町村の障害福祉窓口へ申請します。
手帳があっても、すべての診療が1割になるわけではない
更生医療は、身体障害者手帳に記載された障害の治療について、障害の除去・軽減に効果が期待できる場合に認定されます。18歳未満の育成医療や、精神疾患の通院を支える精神通院医療とは、対象と必要資料が違います。
国の治療例には、人工関節の置換、白内障の水晶体摘出、心臓の弁置換・ペースメーカー、腎移植・人工透析などがあります。ただし、この名前の手術を受ければ手帳や認定なしで使えるという意味ではありません。厚生労働省の対象者・治療例
主治医には、手帳の障害名・等級、予定している治療、開始日を見せて、更生医療の意見書を依頼できるか尋ねます。手帳の申請中、または障害の追加が必要な場合は、手帳と更生医療の手続きの順を自治体と相談します。風邪など手帳の障害と関係のない治療や、保険外の費用を一緒に含めません。
病院だけでなく、薬局・訪問看護も指定を確認する
利用できるのは、更生医療の指定を受けた医療機関等です。院外薬局や訪問看護ステーションを使う場合も、指定の確認が必要です。普段通っている病院や薬局が医療保険を扱うことと、更生医療の指定があることは別です。
病院の医療相談室や会計担当に、治療を担当する診療科と更生医療の指定を尋ねます。自治体の指定名簿では、病院名だけでなく対象分野を確認します。市外の病院を利用する場合は、その病院の所在地を担当する自治体の名簿等で確認できます。
受給者証に登録する病院・薬局を変えるときは、受診前に変更の手続きも相談します。証に記載のない医療機関で受けた費用が、後から自動で助成されると考えないようにします。横浜市の指定と申請手順
原則1割と月額上限は、食費まで含む上限ではない
対象となる保険医療の自己負担は原則1割です。生活保護、市町村民税非課税、課税世帯の所得区分や「重度かつ継続」に応じて上限・対象外の扱いが変わります。単に本人が年金生活で収入が少ないというだけでは、区分を確定できません。
「重度かつ継続」には、腎臓機能障害など一定の病気の治療や、医療保険の高額療養費の多数該当に当たる世帯等の条件があります。人工透析を長く続ける人は、医療保険の特定疾病療養受療証も含め、必要な認定を窓口と確認します。
市町村民税所得割が23万5,000円以上の一定所得世帯は原則対象外ですが、「重度かつ継続」の場合に月2万円を上限とする国の経過的特例があります。現行の期限は2027年3月診療分までです。その後も同じ上限が続くと決めつけず、更新時に現行条件を確認します。
入院の食事代は原則として医療費の1割負担とは別です。自治体独自の追加助成もありますが、その市の上限を全国共通の額に置き換えません。受給者証の上限欄と、病院の食費・保険外費用を分けて予算を確認します。
申請前に、医師の意見書と保険資格の範囲をそろえる
主な提出資料は支給認定申請書、指定医療機関が作成する更生医療の意見書、身体障害者手帳、保険資格が分かる資料、所得区分の確認資料等です。自治体の専用様式を病院へ渡します。特定疾病療養受療証をすでに持っている場合は、その資料も提示します。
横浜市では、国保なら原則加入者全員、会社の健康保険なら被保険者と対象者、後期高齢者医療なら同じ住民登録世帯の加入者全員など、保険により資格確認の範囲が分かれます。マイナポータルの資格情報、資格確認書、資格情報のお知らせ等で示せます。
本人が窓口へ行けない場合は、代理提出の委任状や本人確認の条件を自治体へ確認します。手帳だけ持参しても意見書や世帯資料が足りないことがあるため、先に必要一覧を受け取ると、病院・役所を行き来する回数を減らせます。
治療前に提出し、認定と支払いの開始を確認する
原則として事前申請が必要です。自治体の受付後、意見書等から対象医療が判定され、支給認定されると受給者証・自己負担上限額管理票等が交付されます。治療開始日が迫る場合は、開始日と書類の完成予定日を自治体へ知らせます。
証が届く前に治療する場合の窓口支払いと返金、手帳交付の時期、事前申請できなかったときの扱いは、担当に確認して記録します。「治療が終わってから申請すれば全部戻る」という前提で待つと、対象期間から外れる可能性があります。
医師の文書料や所得証明の取得費は、治療の助成額とは別にかかることがあります。病院へ、意見書の作成に必要な日数・費用と、事務担当の連絡先を聞いておくと、受付側と不足資料を調整しやすくなります。
マイナ保険証が使えても、上限管理票を忘れない
受診・調剤時には、医療保険の資格に加え、更生医療の受給者証と上限額管理票を示します。病院・薬局等の支払額を管理票に記入してもらい、その月の対象費用が上限に達したかを確認します。
横浜市は2026年8月時点で、対応する医療機関ではマイナ保険証を更生医療の受給者証として使えると案内しています。ただし、未対応の医療機関もあるため紙の証も持参し、管理票は連携機能がないため必ず持参します。全国すべての病院で紙の証・管理票が不要になったわけではありません。
継続・転院・保険変更は有効期限が切れる前に相談する
受給者証には有効期間があります。透析等の継続治療では、診察予定と更新書類の作成を期限から逆算します。登録医療機関、住所、氏名、医療保険、所得区分が変わる場合は、その変更を自治体へ届け出ます。
相談の第一窓口は住んでいる市区町村の障害福祉担当です。横浜市では各区の高齢・障害支援課が申請相談を受け、障害者更生相談所が医療の判定を行います。病院には治療内容、自治体には認定期間・所得区分・書類を確認すると、医療と申請を並行して進められます。
参照資料
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執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

