情報確認日:2026年10月15日
18歳未満の子が、身体の障害を軽くする効果が見込まれる治療を指定医療機関で受ける場合は、育成医療で費用の一部を公費負担できます。身体障害者手帳がなくても対象になり得ます。横浜市では、保護者が住む区のこども家庭支援課へ、原則として治療開始前に申請します。
手帳の有無より、子の障害と治療の効果が認定の条件
育成医療は、身体に障害がある子だけでなく、治療せずにいると将来障害を残すと認められる子も対象です。手術等によって障害の除去・軽減に確実な効果が期待できることが必要です。成人の更生医療と異なり、手帳の取得を一律の前提にはしません。厚労省の対象定義、吹田市の手帳に関する明示
横浜市は、保護者の住所が市内にある18歳未満の子を対象とし、年齢の終期を「18歳の誕生日の前々日まで」と案内しています。誕生日に近い治療では、開始日だけでなく認定できる終了日を区へ相談してください。
対象には視覚・聴覚、音声・言語・そしゃく、手足や体幹、心臓・腎臓等の障害があります。ただし、病名だけで認定される制度ではありません。検査入院や経過観察だけの場合、手術予定が未定の場合、対象障害の改善を目的としない治療等は認定されないことがあります。
手術前に、指定医と区役所へ申請の準備を頼む
保護者は主治医に、予定する治療が育成医療の対象か、医療機関と担当医が指定されているか、意見書を作成できるかを尋ねます。市外の指定医療機関も使えますが、「更生医療のみ」の指定では育成医療を受けられません。
主な準備は次の順です。
- 治療する病院・診療科、開始予定日、院外薬局や訪問看護の必要性を医師へ確認する。
- 横浜市様式の育成医療意見書を、指定名簿に登載された「主たる医師」に作成してもらう。
- 支給認定申請書、医療保険の資格資料、個人番号・本人確認資料等をそろえる。
- 居住区のこども家庭支援課、または市の子育て応援サイト「パマトコ」から申請する。
意見書は担当医の記名が必要です。病院名を書くだけの申請とは違うため、手術の予約時に文書作成の日数・費用も聞くと準備を進められます。
保険により、家族の資格・所得資料の範囲が変わる
横浜市の案内では、国民健康保険等は原則として子を含む加入者全員の資格資料、勤務先の健康保険等は子と被保険者の資格資料を用意します。資格確認書、資格情報のお知らせ、マイナポータルの資格画面等が使えます。
個人番号は子と同じ健康保険の家族全員分が必要です。窓口に来る人の本人確認は、顔写真付きの公的書類なら1種類、顔写真のないものなら2種類とされています。
所得区分の判定年の1月1日に市外や海外に住んでいた場合などは、課税証明や海外勤務・居住の資料が追加で必要です。住民票の世帯主だけの収入で決めず、加入保険と家族構成を区へ伝えます。横浜市の現在の必要書類・申請案内
原則1割に月額上限がある。食費・個室代は別
対象の保険診療は原則1割負担で、所得区分等により月額上限が設定されます。生活保護は0円、非課税世帯は区分により2,500円または5,000円などです。「本人に収入がないから0円」とはならず、子が属する医療保険の世帯で判定されます。
市民税所得割23万5,000円以上の一定所得世帯は原則対象外です。ただし腎臓機能障害等の「重度かつ継続」では、国の経過的特例による上限が設けられています。認定時点の区分・特例の適用期間は区へ確認してください。
入院の食事代は生活保護世帯を除いて対象外で、差額ベッド代、保険外の治療・薬、文書料等も対象外です。横浜市の小児医療証等を持つ場合は併用できることがあります。小児医療証等との併用で支払いが実質0円でも、育成医療の受給者証と上限額管理票は必要です。ただし生活保護世帯には、自己負担がないため上限額管理票は交付されません。
証が届く前に会計を済ませると、後から戻らない費用がある
横浜市は、申請受理後、書類に不備がなければ審査・認定を経て証が届くまで通常1か月程度と案内しています。治療開始が迫っているときは、申請した区と病院の会計窓口へ連絡し、証が届くまでの精算方法を相談します。
受給者証を提示せず通常の保険診療として精算を終えた医療費は、横浜市の育成医療では後から払い戻せないと明記されています。まず通常負担で払い、後日まとめて戻してもらう前提では進めないでください。
出生直後の緊急手術等、やむを得ない事情がある場合は事後申請を受け付ける扱いがあります。治療を遅らせず、事情と日付をできるだけ早く区へ知らせます。
一方、認定期間内に装着した対象の治療用装具は別です。全額を支払った後、先に健康保険へ療養費を請求し、その支給決定後に育成医療へ残りの対象費用を請求します。2026年7月版の案内・物理4頁
治療期間・病院・保険を変えるときも手続きがある
手術と術後通院の認定期間は原則3か月以内です。透析、一定の移植後治療、口蓋裂に伴う歯科矯正等は最長1年となる場合があり、継続が必要なら再認定を申請します。医師の見込期間がそのまま全て認定されるとは限りません。
治療方針・指定病院等の変更は事前申請を相談し、保険や扶養関係の変更も届け出ます。マイナ保険証を受給者証として使える病院でも、自己負担上限額管理票は持参します。紙の証も、対応していない受診先に備えて保管してください。
1か月半を過ぎても証・不認定通知のどちらも届かず、不備の連絡もない場合は申請した区へ問い合わせます。パマトコ等の相談は横浜市医療援助課、045-671-4115でも受け付けています。
参照資料
あわせて読みたい記事
執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

