情報確認日:2026年10月14日
産休中に有給休暇の賃金などが支払われる日は、出産手当金と給与が調整されます。給与の日額が手当金の日額以上なら、その日の手当金は支給されず、給与が少なければ差額が対象です。基本給がゼロでも、通勤・住宅・扶養手当などが続くと支給額に関係するため、給与の内訳を会社と確認してください。
有休を使うと手当金がゼロになる日があっても、給与は受け取る
出産手当金は、本人が健康保険に加入し、出産のため仕事を休み、十分な給与が支払われないときの給付です。有休を使って通常の賃金を受け取る日には、その分を調整します。手当金が減ったことだけを見て、有休で家計が不利になったとは判断できません。
給与と手当金の合計、税金、会社の休暇制度などが異なるため、本人は会社の有休の日額と保険者の手当金日額を比べます。会社へは、有休を使える日、産前産後休業の扱い、固定手当の支払予定を聞いてください。協会けんぽの出産手当金案内では、給与が少ない場合に差額を支給することが示されています。
対象期間は原則、出産日以前42日、多胎妊娠では98日から、出産日の翌日以後56日までです。出産日は産前に含まれ、予定日より遅れた場合は遅れた期間も対象になります。この範囲の中で、休業・給与の状況を日ごとに確認します。
給付日額は手取りではなく、標準報酬月額から計算する
原則の日額は、支給開始日以前の継続した12か月の標準報酬月額を平均し、30で割った額の3分の2です。標準報酬月額は保険料の計算に使う区分で、今月の手取り給与とは異なります。
協会けんぽの公式例では、16万円の月が6か月、18万円の月が6か月で平均17万円。17万円を30で割り所定の端数処理をすると5,670円となり、その3分の2の1日3,780円が手当金です。
加入期間が12か月未満なら別の計算があります。2025年4月以降の支給開始について協会けんぽは、加入中の平均と、全被保険者の平均として示す32万円を比べ、低い額を基に計算すると案内しています。健保組合の加入者は、自分の保険者の計算を確認してください。
日額3,780円の場合、給与が2,000円なら差額1,780円
次の表は、公式例の手当金日額3,780円を使った説明用の仮定です。給与の日額の算定は保険者が行い、実際の支給額を示す表ではありません。
| 休んだ日についての給与日額 | その日の手当金の考え方 |
|---|---|
| 給与なし | 3,780円 |
| 2,000円 | 差額1,780円 |
| 3,780円 | 手当金0円 |
| 5,000円 | 手当金0円。給与5,000円を受け取る |
月給で手当が続く場合は、月額からどの日にいくらの給与が対応するかを会社と保険者が確認します。単純に「月の給料÷働く予定だった日数」で自分の申請額を確定しないでください。
基本給がなくても、毎月の通勤手当などは調整に関係する
協会けんぽは、有給休暇の賃金のほか、出勤の有無にかかわらず支給される通勤手当、扶養手当、住宅手当、食事・住居等の現物支給などを、休んだ日についての報酬として案内しています。
出勤した日に対応する残業手当や、一時的な見舞金等は、その扱いと区別されます。会社が支払った金銭を一律に全部差し引くわけではありません。名称より、何の期間・理由に対して払われたかを確認します。
標準報酬月額の算定に含まれない社会保険適用促進手当等については、出産手当金の調整対象報酬にも含まれないとされています。該当する手当がある場合は、会社の賃金規程と支払い資料を保険者へ示します。協会けんぽのFAQに、記載する報酬と対象外の報酬の説明があります。
申請書の会社証明と、給与明細の期間を合わせる
本人は、申請期間の給与明細、勤怠、有休使用日、固定手当の支払状況を確認し、会社へ証明を依頼します。会社は申請書の事業主欄へ、休業と給与を証明します。給与の締日と支払日が違うため、入金された月だけで対応する休業期間を判断しないでください。
申請は産前・産後などに分けられます。未来の休業や給与を証明するのではなく、経過した期間について必要な証明をそろえます。医師・助産師の出産証明も必要となるため、分割時の証明の要否を保険者へ確認してください。協会けんぽの申請書ページで記入例と提出方法を確認できます。
決定額が想定より少ないときは、日数・日額・給与を聞く
支給決定通知を受け取ったら、支給対象の日数、基礎となる日額、給与による差引き額を確認します。固定手当が含まれた、出勤した日が対象外になった、産前期間の開始を勘違いしていたなど、額が違う理由を具体的に聞いてください。
給与を追加で受けた場合や、会社が誤った給与証明を訂正した場合は、保険者へ知らせます。すでに支給済みなら過払いの精算が必要になることがあります。会社と保険者へ同じ給与資料を示し、どの期間の訂正かを特定してください。
申請の期限は、支給対象のそれぞれの日の翌日から2年です。給与の確定を待ち続けて古い日分の期限を過ぎないよう、会社の証明が止まっている場合は保険者に直接相談します。
参照した公式資料
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執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

